冬の妙義山と中之嶽神社・ご神体は「縄文ヒト型巨石信仰」か?の詳細

冬の妙義山と中之嶽神社・ご神体は「縄文ヒト型巨石信仰」か?
神秘と感動の絶景を探し歩いて  Beautiful superb view of Japan
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記事タイトル 冬の妙義山と中之嶽神社・ご神体は「縄文ヒト型巨石信仰」か?
概要

妙義山石門めぐり日本三大奇勝の一つに数えられる妙義山には、不思議な形の奇岩が多く、大きな岩のトンネルを潜る石門めぐりコースがあります。これがその第一石門。(下仁田町自然史館日記様のブログより)新緑や紅葉の季節には、それぞれ美しくも不思議な奇観を呈するのでしょうね。私たちが訪問した…… more のは、四月当初でしたが、新緑ならぬ雪景色。凍りつくような第一石門でした。もちろん危険な冬山登山になるため、これを潜って奥へは行けません。ガスっていて視界は悪いのですが、それでも妙義山の天を衝く岩峰や断ち切れた絶壁が、日本とは思えない絶景を見せてくれます。中之嶽神社へコンディションの良い時に「石門めぐりコース」を歩くと、約一時間で到着するのが中之嶽神社です。車道を行くと、あっという間に広い駐車場に着きます。中之嶽神社は、もともと波胡曽神 (はこそ神) という山の神を祀っていたのですが、日本武尊が関東を巡行した時に妙義山にも来たため、それから御祭神は日本武尊になっています。それにしても、このお社を遠望すると、まずどうしても目立つのが、黄金に輝く大黒様です。高さが20メートル、重さが 8.5トンという、圧倒的な存在感ですね。さて、もっとも重要なのは、黄金に輝く大黒様の背後に屹立する、中之嶽神社のご神体です。以前の記事でも少し触れましたが、今日は周辺情報も含めて詳しく紹介したいと思います。中之嶽(なかのたけ)神社は、3000年前から縄文人が神の山と崇めた、聖なる「妙義山」を象徴する岩峰のひとつ、轟岩(とどろきいわ)をご神体とする神社です。本殿が轟岩自身のため、社殿は拝殿・幣殿のみという、日本の原始信仰を今に伝える貴重なお社です。では、長い石段を上って、拝殿へ向かいます。やはり拝殿は、ご神体である轟岩に接しています。榛名神社と青倉神社ご神体たる背後の巨石に、ぴったり接している拝殿というのは、それほど珍しいものではありません。その典型的な例を二つあげます。一つ目は、このブログで何度も紹介した、群馬県高崎市の榛名神社です。二つ目は、兵庫県朝来市の青倉神社です。どちらも、ご神体に接するように社殿が建てられています。そしてさらに、どちらもヒト型なのです。ハイテク合理主義の時代に生きる現代人でも、リアルな人形を捨てる時には、少し躊躇があるのではないでしょうか。人形供養の神社仏閣はけっこうあります。ヒト型の物には、無機質な人形といえど、そこに魂を感じるのが、伝統的な日本人の感覚です。柳田国男が述べたように「奇しき岩」には信仰が宿ります。見上げるばかりの巨岩というだけで、しばしば磐座信仰・巨石信仰が見られるのですから、それがヒトの形をしていれば、古代人が聖なる畏怖感を覚えるのは当然だと思います。轟岩は「ヒト型」か?中之嶽神社に戻ります。轟岩を大黒様のあたりから見ると、翼を持った鳥の形に見えるそうで、この鳥は八咫烏であるともされているそうです。では、轟岩を少し離れて眺めてみましょう。私には、二人のヒトが、背中合わせに立っているように見えます。皆様はどうお感じになったでしょうか?妙義山と縄文信仰について『分布に特徴ある神社を考える』 ブログ様の、「群馬県の分布に特徴ある神社-その5 妙義山をめぐる神社群」という記事を参考にさせていただきます。妙義山に対して、    野村遺跡-冬至    天神原遺跡-春秋分    貫前神社-夏至の三地点が、それぞれの日没に対応しているそうです。野村遺跡について 小林達雄編「縄文ランドスケープ」に、「冠状列石の構築は加曾利E3式期からはじまり、加曾利E4式期真で継続されたと推定される」として、北半分は完成しているが南半分は未完成とあります。そして、この遺跡は、妙義山への冬至の日没位置が考慮されていたのではないかとし、其の冬至の日の日没の写真が載せられています。冬至日没のカシミール3Dによるシミュレーションも同じ結果となります。天神原遺跡についてこれは野村遺跡真南7.5 kmほどのところにあり、NPOジョーモネスクジャパンのホームページに「ここには縄文時代中期末葉~後期前葉にかけて集落が形成されています。しかし、縄文時代後期中葉~後葉にかけて配石墓群が形成されるようになり、遺跡の性格が大きく変容します。この時期になると配石墓群のほか、立石を伴う眼鏡状配石遺構と方形配石遺構が構築され、墓域としてだけではなく儀礼・祭祀の場としても利用されるようになります。」とあり、三本の立石が、妙義山に向かって立てられていることが、紹介されています。そして、この遺跡の冬至の日には、近くの大桁山への日没が観測されるほか、春分の日の数日後に、妙義山の三つの嶺の真ん中の金洞山への日没が観察されることも紹介されています。なお、上述の小林達雄編「縄文ランドスケープ」にも紹介されています。と書かれています。ひょっとするとこの轟岩は、太陽信仰にも関わる「縄文ヒト型巨石信仰」の聖地なのかもしれませんね。取材とネタに苦労しておりますが、三つクリックしていただくと大変励みになります。よろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

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タグ 未分類 神社
投稿日時 2019-05-18 02:20:04

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