旧官幣名神大社として県下第一の格式を誇るお社が、途中で祭神を変更した・・・これが事実なら、正直驚きます。ウィキペディアやネットでそんなことがささやかれるのが、兵庫県西宮市大社町に鎮座する廣田神社なのです。これがその境内です。こんな巨石も。ご神水。阪神タイガースの選手も来るようです…… more 。さて、このお社の現在の主祭神は、天照大神荒魂です。なんだか普通の？天照大神そのものでもないようですね。神社ホームページには、御主神の御名は撞賢木厳之御魂天疎向津媛命（つきさかきいつのみたまあまさかるむかつひめのみこと）と申し奉り、即ち伊勢の神宮の内宮に御鎮座の天照坐大神の御荒御魂に坐しまし、神功皇后御征韓の時御霊威を示し給える大神なり。と書かれています。ところがウィキペディアによれば主祭神の天照大神荒魂とは、瀬織津姫のことであったとする説がある。戦前の由緒書きには、瀬織津姫を主祭神とすることが明確に記されていた。とされます。瀬織津姫とは、封印されたと言われる、あの謎めいた女神さまですね(＠_＠;)では、戦前には明記されていたという瀬織津姫は、いったいなぜ消えたのでしょうか？なお、そもそも瀬織津姫というのは誰？という方は、下の過去記事をお読みいただくと、ある程度の雰囲気はお分かりいただけると思います。神道のタブー　その②・瀬織津姫はなぜ抹殺され続けるのか？また、瀬織津姫ファンは思い込みが強いという批判があるそうなので、神話学会ではどんな見解があるかを、最近の過去記事に書いています。天照大神は男性なのか？・瀬織津姫の封印説と丹塗り矢伝説　　☆さて、ウィキペディアにはまた、かつて「向か津峰」と呼ばれた六甲山全山は、元は廣田神社の社領であったという。六甲山大権現を古くからの祭神とする六甲山神社(むこやまじんじゃ石の宝殿＝現廣田神社の摂社）と六甲比命神社（むこひめじんじゃ）がかつての奥宮と考えられる。とも書かれていました。その奥宮のひとつ、六甲比命神社には、六甲山の山中で偶然出会ったことがあります。「心経岩」という、お経を刻んだ岩を探していたのですが、まずこんな熊野系巨石信仰を発見。ここから斜面を下へ、累々と謎めいた巨石が続きます。これは何かあるぞと思い、斜面を下るうちに踏み跡も消え、道に迷ってしまいました。山道はどこかと不安が増してきたころ、下に小さな屋根を発見してほっとしたのが、六甲比命大善神社でした。たまたまそこにおられた男性に「ここはどなたをお祀りしておられるのですか？」と聞くと、「瀬織津姫です。」という答えが返ってきました。よく見ると、急崖に造られた拝殿でした。そしてこのすぐ近くにあるのが、この巨大な磐座です。岩壁としての巨石・磐座信仰はあちこちにあります。しかしここでは、崖の上からせり出すような岩々が、なんとも不思議な畏怖感を漂わせていて、一種異様な迫力のご神域です。ここが、いわば瀬織津姫信仰の核心部分なのでしょうか？　　☆先日の記事で、太陽神の性格を持つヒルコが、淡路島から和田岬、そして「えぺっさん」で知られる西宮神社へと移動する直線ルートを示しました。　　　　　↓　　　　　↓三つ目の西宮神社は、もともと廣田神社の境外摂社だったようです。とすると西宮神社も、瀬織津姫とかかわるはずです。瀬織津姫もヒルコも、ともに天照大神本体ではない太陽神の本質を持つなら、その二つが西宮神社でクロスするという不思議な事実が浮かび上がります。その意味は、またいつか。キビシイ自転車操業ですが、三つクリックしていただくと大変励みになります。よろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

廣田神社・瀬織津姫と天照大神とえべっさん