滋賀県彦根市武奈町の山奥、標高624ｍの武奈山山頂に鎮座する大杉神社（北原龍宮・大杉龍王）は、道案内の道標通りに進むと、最後に極細林道に迷い込む可能性がある、大変到達が難しい場所でした。それでもなんとか到着し、御神木を紹介したのが昨日の記事でした。御神木のある台地には、簡単な建物…… more があります。しかし現在、特に拝殿や本殿はなく、木や岩を直接崇拝する、原始信仰そのままのお社でした。ホームページによると「人類の初代・伊邪那岐尊のお墓のある神社です」と書かれ、さらに「御鎮座は約七百二十万年前」とありました。このお社のイザナギ神は、記紀神話のイザナギ神と大きく違っているようです。さて、ご神木の台地から、山頂へとさらに登ります。ベンチのあるところから先は、石灰岩の露頭が広がる不思議な景色に変わりました。カレンフェルト地形でしょうか。あとで聞いた話では、樹木が生えたこの場所も、特に神聖な場所なのだそうです。しめ縄類はないものの、気になったのはこの岩です。さて、さらに登って頂上部を過ぎます。反対側に少し下ると、夫婦岩がありました。ここは、イザナギとイザナミが通ったという伝説があるそうです。また、その前の平坦地は、金龍の頭の部分だという話もあるとか。いずれにしろ、ここはイザナギ・イザナミと龍神信仰がしっかりと根付いているようでした。なおホームページには記紀により塗り替えられた偽の歴史ではなくという文言もありました。このお社のイザナギ神は、記紀神話のイザナギ神と大きく違っているようで、ここにはここの、独立した神話があるようです。『日本書紀』には「一書に曰く」として多くの異伝を書き留めているように、日本神話にはただ一つの正解があるわけではありません。いつごろまで遡れるかが問題とはいえ、ここ大杉神社には、イザナギ・イザナギに関してかなり「正史」群とはかけ離れた神話伝承があるということになります。　　☆最後に、大杉神社へのアプローチ方法です。いろいろ困った点を書きます。①　狭い林道「ぽつんと一軒家」レベルで車幅ぎりぎりの林道は、対向車が来ればどうしようもない場所が多々あります。これは運次第ですね。軽の４ＷＤなら安心ですが。②　案内の看板通りに進むと迷う林道に入ると、要所に道案内の矢印があるのですが、なぜか最後の急坂手前では未舗装で荒れた極細林道(右折)に導かれます。まっすぐ進めばあと４００ｍほどなのに、ここに迷い込むと大変です。(この分岐点には２～３台の駐車スペースがあるので、いったんそこに入れて確かめる。)③　時季や天候に注意小さながけ崩れや落石はあちこちにあります。雨後の林道には要注意。周囲が見えにくい降雨時に狭い所で対向車に出会ったら、かなり大変です。彦根や米原の市街地より、山中の気温は４～５度低く降雪も多いようなので、雪や凍結にも注意が必要です。また夏季は山ヒルがいるそうです。で、楽な方法です軽の４ＷＤやバイクはないし、狭い林道は勘弁してよ、という方もおられるでしょうね。このお社まで到達するのはかなり大変ですが、年数回、大杉神社代表世話人さんがツアーを企画されています。参加費が一万五千円ほど必要ですが、ホームページを見て参加すると車で連れて行ってもらえ、独自の伝承やスピリチュアルなお話がたっぷり聞けるそうです。なお、大杉神社ホームページとは別の角度から、ここを聖地として信仰されている方々もおられるようです。・・・・というわけで、大杉神社を紹介しました。しかしこの山中には、もう一つ、神秘のお社があります。それは、イザナミ神を祀る「比婆神社」です。この記事は、また改めて(^_^)/~ネタ不足で困っていますが、三つクリックしていただくと大変励みになります。よろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

イザナギ御鎮座は七百二十万年前？　皇帝金龍のお社探訪・大杉神社②