和歌山県有田郡有田川町に鎮座する田殿丹生神社。ここは、背後に白山という典型的な神体山を背負い、神社信仰の源流を示すお社です。この神体山のすごい所は、横から見ても見事なピラミッド型をしているところなのです。ひょっとして太古日本のピラミッド？・・・なんてマニアの声があって当然の山容で…… more すね(^^♪。三輪山でも太郎坊山でも、少し横に周ると形が崩れます。ここはカンペキですね。さて、麓と山頂のちょうど中間点に、巨大な立石があります。まさに、神が依り着く磐座なのでしょう。実は二年前、この巨石に書かれた不思議な模様を短い記事にしました。その時の望遠写真がこれです。全く別の年月、別の天候で撮った写真が混在していますが、翼を広げた鳥というか、動物のようなものが黒く描かれているように見えます。そしてその周りは、円周を描くように黒くなっています。立石全体の高さが１５ｍとしても、この壁画の大きさは推定２～３ｍ。かなり大きなものです。赤っぽい部分も確認できますが、丹生都比売命という水銀製造の神様だけに、水銀朱で赤く塗ってあったのかもしれません。しかしまあ、装飾古墳の石室ならともかく、吹きさらしの巨大な磐座に朱を使った壁画があるなどと言うのは、聞いたことがありません。ではこの不思議なマークは、いったい何なのでしょう。　　☆田殿丹生神社の由緒です。大神は、この神地、夏瀬の森へ御神幸になり、ここを中心として農業を創始なされ、また、農業と共に水銀の開発にもお力を尽くされ、水銀文化の基礎を築かれた。そして奈良、平安の両朝には、その産出は絶頂に達し、これを塗料や染料、薬用に用いたほか、黄金の精練や鍍金もおこなった。大神の御遷行の後もその徳を慕いお祀り申し上げたのが当神社の起源である。水銀を原料とする鉱業が、かなり盛んだったようですね。岩にそれを塗ってご神威を高めたとして、不思議はありません。妄想をたくましくすれば、大きな円の中を赤く塗り、八咫烏のような聖なる鳥類を描いたのではなかったのでしょうか？鳥取の坂谷神社では、ご神体の一部と思われる岩屋に白い壁画が描かれているとされますから、実は磐座に壁画という組み合わせも、かつては広く見られた信仰習俗だったかもしれません。さて、この三連休最後の夕方、たまたま有田川町から高速道路に乗ろうとしていました。その時、ふとこのお社が帰路近くにあったことを思い出し、有田川対岸から眺めてみました。例の図形は、水平に近い強烈な夕日のため、細かい岩の凹凸の影もあってしっかりとは確認できません。しかし、夕日の影とは違う黒い部分があるのは分かります。やはりどうも不思議です。さらに山体の画像を拡大すると、頂上部に横長で白く光るものが見えます。どうも新しい鳥居のようにも見えます。帰ってから調べてみると、頂上への道があり、奥宮まで行けるようです。いろいろネットで調べると、小さな岩が祠の横にあることは確認できました。もしその磐座に水銀朱が残っていれば、謎を解くカギになると思うのですが、さあ真相はいかに？これは摂社の夏瀬神社。横は有田川です。ちょうどきれいな秋の夕陽がお社と御神木を照らし、有田川の彼方に沈んで行くところでした。いやー、よくよく見れば、神社には謎がいっぱいありますね(^_^)/~ネタ不足で困っていますが、三つクリックしていただくと大変励みになります。よろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

謎の空中壁画？・田殿丹生神社の不思議なマークを考える