諏訪明神（神奈川県座間市入谷1ｰ1568鎮座）御祭神　建御名方命延喜式神名帳「相模國高座郡　石楯尾神社」論社相模国式内社の石楯尾神社論社は、相模原市名倉、相模原市佐野川、そして藤沢市鵠沼皇大神宮など数社存在しています。その中で座間～勝坂に坐す石楯尾神社論社について。まずは小田急線…… more 座間駅周辺に鎮座する諏訪明神です。社頭座間駅からほど近い「梨の木坂」という急坂のてっぺんに本明神が鎮座しています。ここにはかつて『梨の木坂横穴墓群』と呼ばれる50基ほどからなる6~7世紀頃の横穴墓の遺跡があり、鉄矢尻やガラス製装飾品、刀装金具などが発掘されたといいます。『特撰神名牒』や『神祇志料』に「川内田中に深穴あり。穴中に七八寸の石あるを神体とし、祭日神輿に近して祭を行ふ。其石甚特異也」とあり、深穴の奇石というのはもしかしたら、この横穴遺跡のことを差していたのかもしれません。さらに『神社覈録』も「祭神建南方命、事代主命（地名記）。座間郷鈴鹿村に在す。」とあり、本神社を比定しているのではないか、と思われます。急な石段一説によると鎮座地の座間市入谷周辺は宝亀二年（771年）の續日本紀で「東海道は、相模国夷参駅より下総の国に達す。その間四駅」とある通り『夷参駅』という駅家に推定されていることから、ここが石楯尾神社だったのではないか？という説があります。相模国国分寺があったとされる海老名市国分にも近く、かつての古代東海道沿いに建てられた官社として、本神社を推する説が多いのもうなずけます。また『夷参（いざま）』は奈良時代の好字令により『伊参』と改称されており、そこから『座間』という地名が起こったという説もあるようです。社殿徳川時代の名手の記録に「相模川東方梨木坂の傍に諏訪社という一社あり」とあるのを見ても古くより現地にあった事がわかる。往古は鎌倉街道に面し東向であったが、現在は西向に再建された。村持の記録あり。（神奈川県神社庁HPより） 石楯尾神社祭神建南方命、事代主命（地名記）。座間郷鈴鹿村に在す。官社　文徳実録、天安元年五月丙辰、在相模國従五位下石楯尾神　官社。（神社覈録より） 奉納石碑石楯尾神社今勝坂村海老名川内に在り。（神名帳考土代、巡拝舊祠記。按海老名川内の田中に深穴あり。穴中に七八寸の石あるを神体とし、祭日神輿に近して祭を行ふ。其石甚特異也と云り、しはらく附て考にそなふ。文徳実録、天安元年五月丙辰、在相模國従五位下石楯尾神を官社に預らしむ。凡真利五月五日祭を行ふ。（神祇志料より）境内から丹沢山地を臨む小高い丘上にある境内からは丹沢の山々が一望できる好立地。眼下の低地はかつて「相模野」と呼ばれ、往古は度重なる水害により原野だったといいます。ちなみに坂上の境内脇には鎌倉街道が走っていたとのことです。 close

相模の式内社　石楯尾神社論社　諏訪明神 （座間市入谷）