兵庫県朝来市、青倉山中腹の斜面に鎮座する青倉神社です。。久しぶりに参拝しましたので、これから行ってみたいと思われる方にもわかりやすいよう、詳しく紹介したいと思います。　　☆国道３１２号線を走っていると、ＪＲ播但線の青倉駅前に、こんな鳥居があります。このすぐ横から、県道５２６号線に…… more 入って東へと向かいます。しばらくは、こんな自然豊かな田園地帯を快調に走ります。そのうち道は細くなり、離合困難な場所も出てきて、ぐんぐん高度を上げます。こんな祠もありますから、古くからの信仰の山なのでしょう。対向車が来るな来るなと念じながらそのまま走ると、道幅が広がって、意外にも大きな駐車場が現れます。そこに車を置き、しばし坂道を登る事になります。なお、狭い道は勘弁してよという方には、国道３１２号線で鳥居があった地点から南へ数キロ、あさご芸術の森美術館へ向かう道路へ入って山に向かうルートの方が安心かもしれません。これがあさご芸術の森です。モアイっぽいアートも。これを横にみて、奥へと進みます。　　☆さて、神社の駐車場から坂道をしばらく登ります。すると、こんな景色が現れます。かなり大きな社務所は、大勢の人が籠れる規模ですね。急な石段を上って、まずお参りです。拝殿は珍しい二階建て。一階には、こんな情景が・・・幕の内側には、なんと巨大な岩壁がありました。これがご神体の一部なのですね。拝殿二階へは、階段が通じています。登ってみます。信者の方々の厚い信仰がうかがえました。では一階で見た、ご神体の岩壁の全体像を確かめるため、拝殿を出て背後に回ります。ここで、岩壁の正体が明らかになります。日本のモアイ、巨石神像、どう表現すべきか迷うような、何とも不思議な巨石がそこにありました。明らかに岩を差し入れた部分が確認できます。ひょっとすると、かなり人工的な構造物なのでしょうか？なんとも不思議なものがありました。水道のような蛇口です。背後は、静かな滝のように水が流れ落ちています。この水を引いているようです。実はこの水、目の病気に効く御霊水と言われ、実際に微量のホウ酸が含まれているそうです。ホウ酸水は眼科において結膜嚢の洗浄と消毒に使用されますから、医薬品の乏しい時代に霊験あらたかな神様とされたことは間違いないと思います。蛇口が三つもあるということは、今でもポリタン等に霊水を入れにくる人が多いのでしょうね。ここには、こんな伝説がありました。昔々、おじいさんがウドを採っている最中に過って目にウドのトゲを刺してしまい、大変苦しんでいた。親孝行の息子がたいそう心配していたところ、神様が夢枕に立ち「岩から湧き出る水をつけると治る」とお告げをした。目覚めた息子は、夜が明けるとすぐ湧き出る水を探しを始め、山々を巡ってようやく巨岩の奥から流れている清水を見つけだした。それを持ち帰り、父親の目につけると、痛みが消えていき、目が見えるようになったそうな。 （ウィキペディアより）この故事から神社の氏子はウドを食べないそうですが、片目を傷つける話は柳田国男や谷川健一が詳しく論証したパターンです。古い片目の神か金属神か、いずれにしろ古くからの由緒と伝統を伴う、重要な信仰があったものと推測します。　　　☆巨石神像でいえば、榛名神社の御姿岩が有名です。風雨の浸食に耐えた天然の露岩なのでしょうが、目の部分には微妙な細工があると私は考えています。神威や畏怖感を増すための人工的改変が部分的に行われたとして、何の不思議もありません。　　☆それにしても青倉の巨石神は、単に畏怖感が信仰に繋がったというだけではありませんでした。目薬の霊水を人々に恵んでくれる、ありがたい神様だったのです。私は何度もここへ来ていますが、他の参拝者はいつも一組か二組くらいで、コロナウイルスの心配はありません(^_-)-☆日本の伝統信仰とは何か、巨石信仰とは何か、いろいろ示唆をもらえる青倉の神様に、皆様もぜひお参りください。なんとか記事を続けています。三つクリックしていただくと大変励みになりますので、よろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

青倉神社（再訪）・巨石神像と目薬の流れる滝