奈良県山辺郡山添村西波多に、吉備津神社が端座しています。一般の観光客が行くことのない、人里離れた地域です。茶畑の奥に、鳥居が見えました。山の神の石碑と磐座？を見ながら、階段を上ると、露岩の前に拝殿があります。拝殿の背後は、独特の畏怖感や迫力を感じる、岩屋状の巨石です。由緒書には、…… more 神が降臨し給う岩石信仰をそのまま継承して今日に及び、その起源は極めて古いと書かれます。おそらくこれが、本来のご神体なのでしょう。それにしても、なぜこんな場所に、吉備津神社があるのでしょうか？由来には、こう書かれます。祭神吉備津彦之命は孝霊天皇の御子、崇神天皇の時、四道将軍のひとりとして大和朝廷に刃向かう吉備の国を攻め、吉備の冠者「温良」と戦い激戦の末これを平定、以後この国を統治し、大氏神として岡山県吉備津神社に祀られる。この時の戦いは後々桃太郎伝承として伝えられるが、当下津にも鬼が塚や鬼岩があって興味深い。 鉄の神吉備津神社関係は全国に約五百社とされるが、奈良県内に於いては当社ただひとつである。河内川の瀬音響く本社は、下津里人の心の依り場として、その存在意義は極めて大である。奈良にたった一つというのも不思議ですね。本社たる岡山の吉備津神社は、下の写真でもわかるように、社前に磐座があり、背後は吉備中山。何度も載せたように、この山には神秘の磐座が累々と存在します。本社と同じように、背後の山中に巨大な磐座がある場所が選ばれたのでしょう。ところが、『波多野村史』によれば、竜神が本来の神であり、村人が祭祀を怠ると、夜半に神前で鼓を打って警告を発すると書かれているそうです。最も原始的な信仰対象は龍神であり、後世そこへ吉備津彦祭祀が持ち込まれたというわけでしょうか。古いお社にはよくある事です。今の祭神が昔から変わらず鎮座しているとは限りません。途中で神様が交代したところもかなりあるはずです。ちなみに私は、岡山の吉備中山に祀られる神霊も、本来は吉備津彦ではなかったと思っています。それはともかく、その吉備中山には、古代文字といわれる線刻や、ストーンサークルがあるとされます。同じような地を求めて、山添村に鎮座地を探したのであれば、こちらの吉備津神社の背後にも、謎めいた何かがひっそりと隠れているのかもしれませんね。これは、先ほどの磐座のアップです。岩に、記号のような線刻があるようにも見えるのですが？？ネタはもうほとんどありませんが、なんとか記事を続けています。三つクリックしていただくと大変励みになりますので、よろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

吉備津神社・奈良にひっそり佇む神秘の古社