生目神社のご神体・なんとも不思議なモノ その③(本編)の詳細

生目神社のご神体・なんとも不思議なモノ その③(本編)
神秘と感動の絶景を探し歩いて  Beautiful superb view of Japan
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記事タイトル 生目神社のご神体・なんとも不思議なモノ その③(本編)
概要

大分県の国東半島、その真玉町にある生目神社は、巨石が集積した原始神道そのままのお社です。予告編で載せたように、そこにはこんな奇妙なご神体がありました。まるで動物の首のような、奇妙な形状です。倒れないのも不思議。実は古いデータのため、写真が散逸してこの二枚しかありません。そこで巨石…… more 磐座ブログ(HP)の草分的存在である《求道者》様の写真をお借りしたいと思います。これらの写真からもわかるように、鳥居をくぐり境内に入ると磐座があり、社殿や石祠や石燈篭などはありません。まさに原始信仰そのままの貴重なお社なのです。  ☆この生目神社に祭られるのは、平家の武将である藤原景清です。壇ノ浦の合戦に敗れた藤原景清は、日向(宮崎県)に落ちのびます。源氏に追われた景清は、自分の右目をくりぬいて氏神に奉納し、眼病の人を助けるよう願をかけます。ところが源氏は、戦いを捨てた景清を捕らえて鎌倉へ連行しました。頼朝には源氏に仕えるよう言われますが、景清は小刀で残った左目をくりぬき、「もう役に立たないから放免を」と願って日向へ帰りました。そして氏神に両目を奉納して、眼病に苦しむ人々の幸福を祈りながらこの世を去ったのだそうです。なかなか壮絶なストーリーですね(*_*)ただし、能や歌舞伎などの古典芸能では、景清が登場する作品を「景清物」と呼びますが、そのストーリーはちょっと違います。日向に流された景清は僧侶となって暮らしていたのですが、「源氏の繁栄する世を見たくない」と言い、自分の両目をえぐり取ってしまいます。ところが後に、盲目となった父(景清)を訪ねて娘の人丸がやってくるという、悲しくもドラマチックな出会いと別れの物語です。  ☆今から百数十年前、眼病に苦しむ真玉の人が宮崎の生目神社に参拝したところ、たちまち治ったために分霊を真玉の地に迎えたと伝わります。しかしよく考えてみれば、眼病の神を分霊するために、これほど大きな岩々を集める必要はありません。岩を集めるより、小さくとも祠や社殿を建てるのが普通です。つまり、この地が元々古くからの巨石磐座信仰の聖地であったからこそ、それに乗っかる形で新たな神(藤原景清)を勧請したと考えるべきでしょう。というのは、このお社から2~3㎞の距離に猪群山がそびえています。この山頂にある巨石群は「猪群山ストーンサークル」とも呼ばれる巨大な遺跡なのです。ここには斜立する高さ約4.4mの神体石を中心に、東西33m、南北42mの楕円状に16の巨石が並びます。さらにその外側には直径約70mの円状に24の石が配されるなど、謎めいた遺跡として知られます。ちなみにこれは、例の盃状穴が目立ちます。この巨石群への入口には陰陽石と呼ばれる一対の巨石が門のように立ち、一帯は、「オミセン」と呼ばれる聖域で、女人禁制の地であったそうです。さらに不思議なことは、各地の生目神社にも磐座らしき巨岩が目立つことです。生目神社という名前ではありませんが、藤原景清を祀る景清神社が、岡山県西粟倉村影石の山中にもありました。まさに巨石信仰ですね。ここは景清の生誕地で、景清が産水をとったと言われる「産水池」「腰掛岩」などの伝説が残されています。さらにこのお社は、やはり眼病に霊験あらたかで、参拝者も多いそうです。  ☆各地で微妙に違う景清伝説ですが、目を傷つけたというモチーフは共通しています。ひょっとすると、『青銅の神の足跡』の中で、谷川健一さんがこう書いたことに関係があるのかもしれません。かれ(柳田国男)がそこで提出した仮説、すなわち、大昔に神を祀る人を殺す風習のあったその名残が、のちにはいけにえとして目をつぶして他の常人と区別するやり方に変わり、それが目一つの神の伝承としてあらわれているという説は、きわめて魅力に富んだものであって、大向こうの喝采を博したものである。だが、それには大きな疑問がある。私の考えでは、目一つの神は、銅や鉄を精錬する人たちに多い職業病に由来する。この景清伝説にはしばしば巨石信仰が伴う事を考えると、その背後には秘められた古代文化が存在するような気がします。三つクリックしていただくと、ネタ探しの元気が出ます。よろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

生目神社のご神体・なんとも不思議なモノ その③(本編)
サイト名 神秘と感動の絶景を探し歩いて  Beautiful superb view of Japan
タグ 巨石・磐座 神社
投稿日時 2020-12-08 15:20:07

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