約6年ぶりに訪れた青森県の弘前。  今回の目的の一つが、“最勝院の五重塔”を観る事。 江戸時代以前に建てられ、現在まで残る五重塔としては、本州最北端の塔です。 というか、北海道には無いので、日本で最北端になりますね。 …… more 弘前駅から路線バスに乗り、約10分。 バス停を下りてから、道路沿いをトボトボと歩いていくと、  前方に、一つだけ突き出た塔が見えてきました。  どう考えても、あそこが最勝院。 先が見えないと長く感じる道のりも、目的が明確になると、あっという間。 実際は6、7分くらい歩いたはずなのに、その半分以下の体感で到着しました。  真言宗智山派の金剛院最勝院。 戦国時代の西暦1532年に創建された時には別の土地にありましたが、江戸時代に弘前城が作られた際、その鬼門にあたる場所へと移転。 さらに明治時代、弘前市内の寺社が統廃合されたのに合わせ、現在の場所に移されてきました。  私が訪れた日は、辛うじて雨は降っていなかったものの、すぐに天気が崩れそうなグズグズな空模様。 寺の伽藍や五重塔を写真で撮りたい私としては、雨に降られては困るので、足早に先を急ぎます。  右側に三十三観音が並ぶ参道。   その先にあるのが「仁王門」。  こちらの門は、昭和58年に建てられた物なので、まだ新しい建築物。  「金剛山」という山号が書かれた額の下には、  「卯歳一代様」と書かれていました。 これは津軽地方に古くから伝わる風習で、自分が生まれた年の干支の守り神を御本尊として信仰する「津軽一代様」の一つ。 この最勝院の守り本尊である文殊菩薩は、卯年の守り神になります。 という事で、  門の左右に控えているのは、ウサギさん。  その可愛らしさゆえに、思わず撫でたくなりますが、ちょっと失礼な気がするので止めておきます。  仁王門ですが、肝心の仁王様は拝見できず。  仁王様は修復中という事で、微力ながら、寄進させて頂きました。  多額の寄進は出来なくても、小銭程度の寄進なら、拝観料を払うようなもの。全く無縁な土地から来た余所者の旅人としては、このくらいは協力させていただきます。  門を潜った先の参道では、今度は左右に観音様が並んでいました。  他の土地とは並び方が違ったり、別の観音様が混じっていたりする、らしいのですが、そもそも観音様に詳しくないので全く分かりません。  ちなみに、この参道のすぐ脇には、  今回の目的である五重塔が建っているのですが、これに関しては、また後日、改めて触れます。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 本堂に参拝する前に、手水舎にて手を清めます。  緊急事態宣言などで制限の多い関東と違って、こちらでは、ちゃんと水が使えました。  なかなか格好いい龍ですね～。 本来なら、この龍の口から水が出てくるのでしょう。   手水舎の屋根を見上げてみると、  屋根を支えている鬼さんと目が合いました。   ニヤついている鬼、必死な顔の鬼、困り顔の鬼、それぞれ表情豊かですね。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※   昭和４５年に建て直された本堂。 御本尊である大日如来を中心に、宗祖である弘法大師空海、中興の祖である興教大師覚鑁が祀られています。   こちらにも、ウサギさん。 さらに、本堂の近くにある弘法大師の像にも、   ウサギさんが従っていました。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 本堂に参拝した後は、再び手水舎まで戻り、  手水舎の横にある「輪廻塔」へ。  本堂に参拝した後、念仏を唱えながら石の輪を回すと、願い事が叶うとの事。元々は、極楽浄土に行く事を願う場所だったようです。 一回転すると百回転と同じ功徳があるそうなので、  色々と願いを込めて、一回転。  close

金剛山最勝院(青森県弘前市)に行ってみた