筒井氏の菩提寺（2021.8.11）＜コース＞　近鉄は日中15分間隔で運転【往路】東梅田 → 谷町九丁目 → 上本町 → (近鉄奈良線) → 大和西大寺 → (近鉄橿原線) → 筒井筒井 → 徒歩5分 → 本門寺金岳山 本門寺（本門法華宗）　お盆前のこの日は、国の「まほろば」大和…… more 郡山へ巡礼。町の中心はJRと近鉄郡山駅周辺ですが、更に南下して近鉄筒井駅で下車。駅名も地名も筒井で戦国大名筒井氏所縁の地となっています。近鉄筒井駅舎何故か無人の様子。　筒井一族は大和国添下郡筒井村の土豪。大和守護を務めた興福寺の衆徒となっていましたが、戦国期には興福寺の勢力が衰退。大和四家と呼ばれる筒井・越智・十市・箸尾氏が台頭します。中でも筒井順昭は筒井城を拠点とする大和最大の武士団を率いていました。町は城を中心に町づくりが行われ、いまでも外堀・内堀跡が見られます。駅前の案内板駅西側のかつての内堀跡　その子として天文18年(1549年)に生まれたのが筒井順慶、町の東端にある本門寺はその菩提寺に当たります。金岳山本門寺(きんがくさんほんもんじ)は、『天正12年(1584年)、真言宗圓證寺「壽福院」興福寺より移築、筒井順慶の菩提寺として建立。当初は「壽福禅院」の名であったが、明治16年(1883年)に本門法華宗「本門寺」となり現在に至っている。境内にある庭園は江戸初期の築山式枯山水庭園。遠州流作庭とされ当時の貴重な遺構である。』 とあります。本門寺山門本堂閉まっていたので外陣より参拝。本堂前面破風と「金岳山」の扁額　筒井順慶は信長に仕え、宿敵松永弾正を滅ぼした後は信長より郡山城を与えられ城を整備します。信長没後は後継者の秀吉に仕え戦功を立てますが、天正12年に郡山城で没。享年36歳でした。　夭折したこともあり戦国武将としての知名度は今一つですが、後世に二つ格言を残しています。一つ目は、『順慶2歳の折、父順昭が死去。松永弾正初め四方の敵を心配した順昭は、自分に声の似た盲目の琵琶法師黙阿弥を己の影武者とし3年間その死を隠した。その期間が無事過ぎた後、死を公表し代役の黙阿弥は褒美を貰って、元の琵琶法師に戻った。これが「元の黙(木)阿弥」という諺の語源である。』境内には「壽福院」の印のある瓦がこちらは筒井家の梅鉢紋今一つは、『信長死後の覇権を巡って明智光秀と羽柴秀吉の間で繰り広げられたのが山崎の戦い。その際に、筒井順慶は光秀からの誘いを受けたが、陣取った場所から動く事はなかった。その場所を洞ヶ峠と呼んだので、日和見主義を「洞ヶ峠を決め込む」と言う様になった。』境内にある築山式枯山水庭園但し、拝観はしていないので、これは塀越しに撮影したもの。庭園は遠州流作庭とされる　が、上記を読む限り「元の黙阿弥」は務めを果たしており悪い意味はなさそうです。一方の「洞ヶ峠」も実際に布陣したのは光秀とあり、これなら洞ヶ峠ならぬ【法螺ヶ峠】。　戦国武将も全国【つつい】浦々ですが、直接名前が出る訳ではないものの、格言が二つあるのは戦国大名の中でも多い部類になります。これは順慶の【ついつい】弄りたくなる人間性に拠るのか、大和と言う土地柄に拠るのかは分かりませんが、歴史に名を遺したことで泉下の順慶も【本門】でしょう。大和郡山筒井郵便局 ； 戦国大名筒井順慶、家紋の梅鉢紋と筒井氏菩提寺寿福禅院(現本門寺)2021.8.10 に新規設置された。[参考書]奈良県の歴史散歩〈上〉奈良北部新品価格￥1,320から(2021/10/1 22:14時点)筒井順慶 (シリーズ・実像に迫る019)新品価格￥1,650から(2021/10/1 22:17時点)月刊大和路　ならら2021年9月号: 大和を守った戦国大名　筒井順慶 (月刊誌)新品価格￥560から(2021/10/1 22:18時点)地団駄は島根で踏め～行って・見て・触れる《語源の旅》～ (光文社新書)新品価格￥869から(2021/10/1 22:19時点)「ちんたら」の語源は鹿児島にあった! (知恵の森文庫)新品価格￥924から(2021/10/1 22:20時点)ランキングにポチっと応援頂ければ嬉しいです！神社・お寺巡りランキング御朱印ランキングにほんブログ村にほんブログ村 close

本門寺　（奈良県大和郡山市筒井町）