最終日は宿を出てまずは世界遺産「玉置神社」を目指しました。上湯から一旦国道168号線に戻り、十津川温泉の先を右折して玉置神社へと続く林道を登ります。道幅の狭いワインディングロードを30分近く登ると玉置神社の駐車場に到着しました。玉置神社は標高1000m付近に鎮座する神社です。駐車…… more 場からもダイナミックな眺望が広がっています。案内板によると、これは龍神方面の眺めで、画像中央のピークが果無峠だということです。さて、鳥居をくぐりいよいよ参拝です。しばらくは森の中の参道を歩きます。10分程歩くと小さな鳥居がありますが、参道はさらに続いています。大きな杉の木が立ち並ぶ参道を歩いていると、神聖な空気に包まれていくような気がしてきます。しばらく歩くと、いよいよ杉の巨木の向こうに社殿らしきものが見えてきました。そして駐車場から20分ほどで、本殿前に到着です。玉置神社は熊野三山の奥の宮ともいわれる聖地です。崇神天皇の時代に、熊野本宮とともに創建されたと伝わります。また、大峯奥駈道の靡（なびき）のひとつで、役行者や弘法大師も修行で立ち寄ったという修験道の行場でもあります。豊かな自然につつまれた風格のある社殿での前に立つと、神聖な気持ちになり、身が引き締まります。本殿参拝後、社務所脇を通り奥にすすむと、玉置山への登山口がありました。登ってみたい衝動に駆られたのですが、「熊出没」の貼り紙が。まあ少しぐらいなら大丈夫だろうと、途中にある玉石社までは登ってみることにしました。そして、小さな鳥居をいくつかくぐり、５分程急坂を登ると玉石社に到着しました。社殿はありませんが、大きな杉に囲まれたところに白い玉石が敷かれ、その中に黒い丸石が置かれてます。これがご神体のようです。大峯修験道では、この玉石社を聖地と崇め、本殿よりも先にここにお参りするのだそうです。また、ここには役行者が後世のために財宝を埋めたというミステリアスな伝説もあようです。さて、山を降り、次は本殿を通り過ぎ反対側（本殿に向かって左手）へと進みます。ここには若宮社や神武社の社があり、背後には立派な杉の木が立っています。そして、この二社の裏手にある門をくぐり奥へと進むと、まず「夫婦杉」が現れます。さらに奥には神代杉がそびえ立っています。先ほど参道から見えていたのもこの巨木です。この神代杉は樹齢3000年といわれていますので、神社ができるよりもはるか前からここに立っていたことになります。その生命力からくるパワーというか、その存在感には圧倒されてしまします。さて、こちらは大日社という社殿。神仏習合の名残でしょうか、こちらには金剛界の大日如来と胎蔵界の大日如来が背中合わせにが祀られているそうです。仏像好きには気になるところですが、扉は閉まっておりそのお姿をお目にかかることはできませんでした。のちに調べたところ、8月8日の大日堂大祭の折りには開扉されるようです。その大祭にあわせて再訪したいところですが、気軽に来られる場所ではないだけに、果たしてチャンスはあるでしょうか。そして、参道側から再度神代杉を眺めつつ、駐車場へと戻りました。この後は瀞峡へと向かいますが、そのお話はまた後。玉置神社（たまきじんじゃ）　参拝メモ■住所：奈良県吉野郡十津川村玉置川１番地■主祭神： 国之常立神、伊弉諾尊、伊弉冊尊、天照大神、神日本磐余彦命■拝観時間：境内終日■駐車場：あり（無料）■交通：十津川温泉より「世界遺産予約バス」にて約40分　※土・日・祝のみ運行■公式サイト：【玉置神社｜聖地・熊野三山の奥の宮】■地図　 close

十津川村とその周辺を巡る旅　(6) 玉置神社