◆基礎データ 山号 高巌山 宗派 曹洞宗 本尊 釈迦如来 創建年 仁治元年（1240年） 開基 佐々木信綱 正式名 曹洞宗・高巌山　興聖寺 近江守護佐々木信綱が、宋から帰国した曹洞宗の開祖・道元禅師に承久の乱で戦死した一族の供養を宋から帰国した曹洞宗の開祖・道元禅師に願…… more い出て、琵琶湖の西北、宇治の輿聖寺のある風光明媚な地形に酷似している安曇川流域の上柏村指月谷にその名も同じくして創建された「興聖寺」、これがはじまりとされています。 山門 本堂 興聖寺を語るに三つのお話が複雑に絡み、なかなかうまく説明ができませんが、遡ること享禄元年（1528年）、十二代将軍足利義晴が京都の兵乱を避け、宇多天皇の直系の佐々木信綱の流れをくむ朽木稙綱を頼って朽木の郷へ、稙綱は「岩神館」を造営、館内に庭園もつくって迎え、将軍は3年の間、この地に身を寄せることになります。 旧秀隣寺庭園 時は移り、慶長11年（1606年）、朽木宣綱が正室の菩提を弔うため、朽木一族のゆかりのかつての岩神館のあった地に「秀隣寺」を建立します。一方、文政11年（1828年）に本堂を焼失した興聖寺、その後、安政4年（1857年）に朽木大綱公の寄進もあって現在の秀隣寺の地に落ち着き現在に至ります。 本堂前内庭 国の名勝に指定されている境内の「旧秀隣寺庭園」の名称はその名残り、通称「足利庭園」と呼ばれるのもまたその名残り…　池泉、石橋、石組は作庭当初から変更されていないとのことです。また樹齢480年を超す8本のヤブツバキも存在感大、比良山系を借景としたのどかな風景、庫裏には四季折々の庭園の写真が飾られています。高島中心部から20キロ超、3年間暮らした大津を離れる時、心残りで必ず訪れると誓った名勝庭園…　ようやくこの地に立つことができました。 close

近江　興聖寺（旧秀隣寺庭園）　　2017/07/14