一対目  明治時代の狛犬達明治三十五年（１９０２年）二月奉納石工名不詳台座に石工名が刻まれていません。調べると酒井ハ右衛門との情報が多くありますが、個人的には疑問符です。石勝・中村勝五郎作狛犬との類似点があります。吽の親獅子の耳の形とその耳の上に流れる毛の表現は渋谷氷川…… more 神社の狛犬とほぼ同じ。また吽の子獅子は碑文谷八幡宮の子獅子と特徴が類似しています。また、青山石勝と新宿の距離感が更に気になるところです。※ただし、銘を刻まなかったのが何故かというところは気になります。という事で、当blogでは石工名不詳として掲載します。前置きが長くなりましたがこの狛犬達は都内有数の美しさと個人的に思っています。その美しさは彫りの技術もさることながら、子獅子の表現っぷりが美しいのです。親獅子の顎の毛に噛み付く阿の子獅子。玉に噛み付く吽の子獅子。親獅子は子獅子を遊ばせながらしっかりと守る姿勢を維持しています。親の強さ、そして子への愛情が見事に石に刻まれていると感じます。台座の彫刻もまた見事なものです。阿吽の台座の獅子達は共に上を見上げています。獅子が獅子を守っているのかという想像までしてしまいます。二対目  年代不詳の狛犬達奉納時期不詳石工名不詳あまりにも一対目の狛犬達と対照的なデザインをしています。小顔過ぎ、縦に引き伸ばされた感があります。阿の狛犬は口の中がしっかりと見えるというなかなか無いものです。※この狛犬達は狼ではないかという説もあります。水鉢・創建  天保二年（1831年） ※稲荷神社（承応二年・1653年）と鬼王神社（宝暦二年・1752年）を合祀した神社。・祭神  倉稲魂命、月夜見命、他二神・鎮座  東京都新宿区歌舞伎町２－１７－５ close

稲荷鬼王神社の狛犬達