元亀元年（西暦１５７０年）「肥前分け目の戦い」とされる「今山合戦」で龍造寺勢は大友勢を打ち破り、肥前を手中に納めます さらに「耳川の合戦」で島津勢に大敗した大友勢は双方から責め立てられ衰退の一途を辿ります。  そして勢いに乗…… more った龍造寺勢は天正七年（１５７９年）筑前攻略を開始します。  小田部勢と対立していた糸島や三瀬の軍勢は次々と龍造寺勢に加担し、小田部勢は援軍も無く孤立します。 室見川の源流、脇山川を挟んで激闘が繰り広げられますが、防衛側の必死の抵抗に龍造寺勢は苦戦します。 ※龍造寺陣側からの景色 龍造寺勢は小田部鎮元に矢文を送ります 「貴下の主君である大友宗麟公は戦死されている、貴下は何の為に戦うのか。我が軍に和を乞えば貴下と貴下の配下の命と安楽平城主の地位は保障しよう」 それに対して小田部鎮元は 「大友摩下において名を得た小田部鎮元 、目前の小利に惑い敵に降をほまれ乞うものか。」 と返答し、覚悟を決めます。 とはいえ多勢に無勢、鎮元は配下へ 「城を出て落ち行かん者は遠慮なく引き取って良い」 と申しわたすも誰も退散しなかったそうです。 城将小田部鎮元、嫡子九郎、騎馬隊１６４名、歩兵４２０名、足軽３００名、小姓１８０名、その他女子供老人が籠城の覚悟を決めたそうです。  close

【悲運の城安楽平城】ノート14《龍造寺勢、攻める》