◆基本データ 山号 岩間山 宗派 真言宗醍醐派 本尊 千手観音 創建年 （伝）養老6年（722年） 開基 （伝）泰澄 別称 岩間寺 大津市と宇治市の境にある標高443mの岩間山中腹にある真言宗醍醐派寺院「岩間山正法寺」、通称「岩間寺」は、養老6年（722年）、泰澄法師が…… more この地で修行し、岩間山中の桂の大樹から千手陀羅尼を感得し、等身大の千手観音像を刻んで安置したことに始まると言われます。歴代醍醐寺から僧侶が直接法会法式を行う別院として庇護を受け、現在の本堂も天正5年（1577年）、醍醐寺理性院尭助僧正が正親町天皇の勅により建立、以後近世に至るまで多くの住職が醍醐寺内より選ばれて就任、という強い繋がりが持ちます。 聖観音像（左）とぼけ封じ観音像（右）そして背後に鐘楼 梵鐘 仁王像（仁王門はなく像も比較的新しそうに見えます） 白姫龍神 大和国長谷寺の開山徳道上人が極楽往生の通行証となる宝印をお配りになったという観音菩薩が衆生を救うために示現された霊験所や寺院、これらの観音霊場を巡る西国三十三所という信仰は、約1300年の歴史を持つ日本最古にして巡礼の元祖とも言われています。その第12番札所「岩間寺」、現在でも縁日にあたる17日にはJR石山駅からシャトルバスが運行されることもあって多くの参拝者で賑わいます。またぼけ封じのお寺でも有名で、「近畿十楽観音霊場第四番札所」として毎年10月17日には、ぼけ封じ祈願会柴燈護摩供、火渡り火生三昧、ほうろく灸が行われます。 大師堂 不動堂 本堂 滋賀県大津市に3年間暮らしながらも少し不便な所にあって行けずじまいでしたが、もういい歳になってきたので先の厄除けの「立木さん」、そしてボケ封じの「岩間寺」と参拝に参りました。特にぼけ封じのお祈りは真剣 (^.^)/~~~　そしてこのお寺のもうひとつの見どころ、本堂と不動堂を繋げるようなところにある「芭蕉池」です。江戸時代の俳聖松尾芭蕉は、岩間寺に参籠してご本尊の霊験を得、その俳風を確立したと言われていて、有名な「古池や蛙とびこむ水のおと」はこの池で詠まれたということです。お隣の第13番札所「石山寺」は紫式部、そして不滅の寺と言われる14番札所「園城寺（三井寺）」…　豪華な並びです。 芭蕉池 賓頭盧さん 護法龍王拝殿 八大龍王堂 ご霊木 琵琶湖の西南にある大津市、古く天智天皇による遷都「近江大津宮」そして壬申の乱、奈良時代に平城京の陪都に建てられ未完のまま廃された幻の離宮「保良宮」、大津石山の辺りと言われるも今でも行方知れずのまま、とわたくし的には古刹とミステリーの宝庫となっている素敵な街です。随分楽しませていただいていますが、まだまだ少しずつですが新たな発見を求めて来たいと思っています。 奥宮神社 本殿 琵琶湖展望 close

近江　岩間寺　　2017/09/22