鑑真の情熱を伝える寺 唐招提寺の詳細

鑑真の情熱を伝える寺 唐招提寺
旅する鎌倉
ページの情報
記事タイトル 鑑真の情熱を伝える寺 唐招提寺
概要

関西地方はお天気も良く、今日はこちらでお出かけをしております pic.twitter.com/PC5csi1tl4— もぐまま (@kamakuramogura) 2017年11月5日奈良・斑鳩1dayチケットだと奈良をあちこちお得に回れます。近鉄西ノ京駅から薬師寺…… more の脇を通ってやってきたのは唐招提寺。南大門の扁額。どうして薬師寺からじゃなくて唐招提寺に先に来たかというと、手元に御朱印帳がなくて、御朱印帳を検索していたら、唐招提寺に素敵なのがありそうだったから(*^^*)金堂内部の奈良時代の仏像はことごとく国宝ですね。ワクワクしてきます!秋らしい赤い実の先に見えるのは・・・国宝の金堂です。聖武天皇は、出家者を正式な僧として認める授戒制度を行なえる僧侶を唐に求め、それに応えたのが、当時すでにスーパースターのような存在であった鑑真でした。困難を極めた渡海は6度目にして叶い、しかしその頃には鑑真は失明していた、というのは誰もが知るところですね。もぐままが学生の頃、井上靖の「天平の甍」が映画化され、確か原作を読んだはずなのですが・・・。初めて訪れる唐招提寺。来日の翌年、754年に鑑真は東大寺大仏殿に戒壇を築き、聖武上皇以下400名に日本で初めて戒を授けました。東大寺で5年過ごした後、大和上の称号を賜り、天平宝字3年(759)律宗の総本山・唐招提寺を創建しました。鴟尾(しび)火災や雷除けのおまじないなのだそうです。高さは1.2メートルあります。ギリシャ神殿風のエンタシスの柱が並びます。奈良時代建立の寺院金堂として唯一現存するものです。外から内陣を拝観します。中央に高さ3メートルにもなる本尊・盧舎那仏坐像、右に薬師如来立像、左に千手観音立像・・・天平時代からのお姿そのままでいらっしゃるのです。テレビ番組で見ていて知ってはいたはずなのですが、特に千手観音さまの前に立った時には畏怖の念でいっぱいになりました。というのも手は953本残っているそうで、もぐままの言うところの「リアル千手」でいらっしゃり、太いほうの手には様々な持物(じもつ)を手にされています。お坊様がいらっしゃって、少し説明をしてくださったのですが、例えば、向かって右下のあたりに柳の枝を持っておられ、昔は柳の枝は歯ブラシ替わりに使われたことから、丈夫な歯は健康の元であり、健康を授けてくださる手であるのです。かと思えば、法具である独鈷杵(とっこしょ)を持つ手は、憎いアイツをやっつけてくれる手だそうで、観音さまがこのようにありとあらゆる願いを聞いてくださり、救いの手を差し伸べてくださるのだと思うと、ありがたいお姿であるとしか言いようがありません。南西の隅鬼金堂の四方の軒下には「隅鬼」というのがいて、特に南西にいる隅鬼は晴れた日の午前中がよく見えるとのことで、カメラをズームするとこのようにばっちり撮影できました。まずはご本尊を参拝できたので御朱印所へ。そうそう、御朱印帳です。紺色の千手観音光背柄も素敵なのですが、鑑真大和上1250年御諱(ぎょき)記念朱印帳の紙裁文(かみさいもん)文様って、黒地に金糸と紫で、とってもモダンな雰囲気もあり、即決です(≧▽≦)お揃いの御朱印袋もありましたよ。鑑真大和上が亡くなって1250年記念の御朱印帳。この文様は昭和31年に行われた宝蔵の修理で発見された古裂・裁文残片類の一部で、左右を斜めに切り替えたり、青海波(せいかいは)風図様を和紙の切り抜きで表したという非常に珍しいものだそうです。御朱印と鑑真大和上の御影(みえい)もいただきました。金堂脇より。正面に見えるのが国宝の鼓楼(ころう)(鎌倉時代)。毎年5月19日、鎌倉時代の唐招提寺中興の祖・大悲菩薩覚盛(だいひぼさつかくじょう)上人の命日には、梵網会(ぼんもうえ)の法要の後に、ハート型の宝扇がまかれます(うちわまき)。上人は修行中に蚊に刺されても「自分の血を与えるのも菩薩行」とおっしゃったそうで、「せめて団扇で蚊を払って差し上げよう」と、上人が亡くなられた時にうちわが供えられたのが始まりだそうです。鼓楼の右手にある長い建物は礼堂(らいどう)と東室(ひがしむろ)(共に重文・鎌倉時代)。かつての僧房で、礼堂には清凉寺式釈迦如来立像と日供舎利塔(共に重文)が安置されます。鐘楼鼓楼と対をなすように建てられ、梵鐘は平安初期の重要文化財です。講堂(奈良時代・国宝)鑑真和上が唐招提寺を開創するにあたり平城宮東朝集殿(ひがしちょうしゅうでん)を移築したたもの。本尊は弥勒如来坐像(鎌倉時代・重文)で、眼力の強い仏さまでした。和上は仏教を学びたい人は誰でも学べるように唐招提寺を開きました。論義台というのが置かれ、ここで講師と読師が問答をしました。鑑真が命を賭して日本にやってこなかったら、日本の仏教は全く違う形になっていたかもしれませんね。ここに鑑真がいらしたのかと思うと歴史の重みを感じずにはおれませんでした。開山堂平成25年に鑑真和上のお姿を写した「お身代わり像」が安置されました。年に数日(6月5、6、7日)しかご開扉されない国宝の和上像に代わり、いつでもお参りのできる御像です。御影堂(みえいどう・重文)は平成27年から平成の大修理に入り、約5年間拝観できないそうです。御影堂には国宝の鑑真和上像が納められ、東山魁夷画伯の障壁画が奉献されています。もぐまま、東山魁夷の大ファンで、障壁画は展覧会で何度か見ているのですが、いつかは唐招提寺で拝見したいです(*´ω`)鑑真和上御廟へと続く道。趣のある塀に沿って歩き・・・門をくぐると、厳かな聖域が広がっていました。鑑真和上の墓所です。天平宝字7年(763)鑑真は唐招提寺で結跏趺坐のお姿で76年の生涯を閉じだということです。日本にあるお寺の数はコンビニより遥かに多いそうですが、時代を遡るほど、仏教に対する思いや情熱が純粋なように思えるのです。ですから、こういった日本の仏教発祥の地のような所に訪れると、感じ入るものがあるのです。新宝蔵特別展をやっていたのですが・・・もぐまま、唐招提寺の雰囲気が好き過ぎて長居しすぎ(≧▽≦)この後の予定もあるので、泣く泣くパスです。宝蔵と経蔵(手前)共に奈良時代の国宝です。経蔵は唐招提寺創建前の新田部親王邸の米倉を改造したものといわれ、日本最古の校倉です。時間が押していますが、西のほうにも回ってみます。おっと・・・金堂のそばに石の隅鬼がいました(*^^*)戒壇僧となるための授戒が行われる場所で、創建時に築かれ、この石段は鎌倉時代のものだそうですが、建物は火災によって失われています。昭和53年(1980)残った3段の石壇の上にインド・サンチーの古塔を模した宝塔が置かれました。戒壇入口の門の上に・・・何気なく三つ葉葵の御紋。調べたところ、三つ葉葵の左側は九目結紋(ここのつめゆいもん)で、5代将軍綱吉の生母・桂昌院の家紋(本庄家)なんだそうです。桂昌院は唐招提寺にもかかわっていたのですね。西国三十三所を巡礼しているかたは桂昌院というと善峯寺(ブログ記事)とリンクしているかもしれないのですが、あちこちお寺巡りをしていると度々目にする名前が桂昌院で、仏教に深く帰依したことから寺社の再建に勤しみ、幕府の財政悪化につながったともいわれています。生類憐れみの令も、捨て子や病人など弱者救済の福祉政策の一環だったようで、いろいろ行き過ぎ感のある人物かもしれませんが、桂昌院がいなかったら神社仏閣はここまで残っていなかったかもしれません(*^^*)お寺の売店はどうにも煩悩まみれになってしまいます(笑)。金堂の仏像のクリアファイルとポストカードを何枚か。仏像のポストカードも買ったのでクリアファイルはもういいか、とも思ったのですが、クリアファイルの裏が「千手観音の手」のクローズアップで、なんだか魔法にかかったようにレジに出してしまっていました(≧▽≦)「天平の甍」ももう一度読んでみようと思います。(11月5日参拝) close

鑑真の情熱を伝える寺 唐招提寺
サイト名 旅する鎌倉
タグ お寺 その他の神社仏閣史跡
投稿日時 2017-11-09 02:21:02

「鑑真の情熱を伝える寺 唐招提寺」関連ページ一覧

新着記事一覧

”❁〚石山寺;秋月祭』龍神池の御神木に【明王様】出現!”


❁【摩訶不思議の世界シリーズ】〚未曾有(みぞう)写真〛 《峠の祥龍》
    ***先年掲載記事が届きましたので~御紹介させて戴きました。***【摩訶不思議の世界】その他最新版は〖松下輝志ツイッターフェイス...
❁【摩訶不思議の世界シリーズ】〚未曾有(みぞう)写真〛 《峠の祥龍》
お寺
2022-09-26 04:22:34

桜につられてお参り「日照山 真證寺」


歴史めぐり 御朱印好きのあちこち紀行
春のこと満開の桜があまりにも素晴らしかったので車を停めて見に行きましたお寺の境内の桜ですこちらからだと逆光なので反対側に回るとさらに美しい桜...
歴史めぐり 御朱印好きのあちこち紀行
お寺 山口県の寺院 御朱印
2022-09-26 01:01:03

府八幡宮


神社 御朱印 日本巡り旅
府八幡宮ふはちまんぐう静岡県磐田市中泉112-10538-32-4762  鳥居の前でペコリ    手水舎    楼...
神社 御朱印 日本巡り旅
神社
2022-09-26 01:00:10

東光院 風鈴祭り (京都府綾部市上延町堂の奥) <東光院 其の肆>


和辻鉄丈の個人巡礼 古刹と絶景の健康ウォーキング(御朱印&風景印)
風鐸から風鈴へ(2022.6.17)<コース>【往路】JR大阪(5:55) → JR京都(6:27→6:37) → JR園部(7:20→7:26) → JR綾部(8:25)あやべ駅前観光案内所 →...
和辻鉄丈の個人巡礼 古刹と絶景の健康ウォーキング(御朱印&風景印)
お寺
2022-09-26 00:41:52

【2022年9月】京都・奈良・三重県神社参拝&観光まとめ


SERUNAさんちのあじふらい
2022年9月。二日間で京都・奈良・三重に行ってきた記録。URLクリックで記事に飛べます。★一日目(2022.9.6)旅のメインはゴールデンカムイ展。大好き...
SERUNAさんちのあじふらい
【まとめ】旅の記録 神社
2022-09-25 15:00:08

【大阪】住吉大社「初辰まいり」で新たにいただけるようになったステキな【刺繍御朱印】~まとめ版~


~ Destiny 癒しの御朱印巡り ~
【大阪】      住吉大社   初辰まいり とは    毎月最初の辰の日に 種貸社・楠珺社・浅澤社・大歳社の   ...
~ Destiny 癒しの御朱印巡り ~
御朱印 神社
2022-09-25 14:40:07

重陽の節句は陸奥国分寺の菊理媛命さま~【木ノ下白山神社(宮城県仙台市)】


ハロちん♪と参拝歩記
木ノ下白山神社(きのしたはくさんじんじゃ)2022.9.9(金)宮城県仙台市若林区木ノ下に鎮座する白山神社へ行ってきました薬師堂にある鐘楼へ近づいてみ...
ハロちん♪と参拝歩記
お寺 神社
2022-09-25 14:21:24

狛犬たちのモノローグ  File.1249  胡録神社  其の弐


白獅子・黒狛犬
若者と中年をつなぐライン「 えっ えー !! 今の若い人にとっては LINEって中年との連絡ツールになってしまったんだってー」「 ほんとうに ⁈ ...
白獅子・黒狛犬
狛犬たちのモノローグ 神社
2022-09-25 04:40:14

東光院 本堂 (京都府綾部市上延町堂の奥) <東光院 其の参>


和辻鉄丈の個人巡礼 古刹と絶景の健康ウォーキング(御朱印&風景印)
丹波の厄除薬師(2022.6.17)<コース>【往路】JR大阪(5:55) → JR京都(6:27→6:37) → JR園部(7:20→7:26) → JR綾部(8:25)あやべ駅前観光案内所 →...
和辻鉄丈の個人巡礼 古刹と絶景の健康ウォーキング(御朱印&風景印)
お寺
2022-09-25 00:41:01
;