（「京都府木津川市 2017秋 社寺秘宝・秘仏特別開扉」パンフレット）奈良市のお隣、木津川市で「2017年秋 社寺秘宝・秘仏特別開扉」がはじまりました。今回は13社寺が参加されているようです。予約なしで様々な仏像を拝めるチャンスなので、何軒かハシゴすることに。まず向かったのは現光…… more 寺です。場所はJR加茂駅から北東に1kmほどいったところ。大きな道沿いではなく、集落の中の分かりにくい場所にありますが、集落の入口からはこまめに案内板が出ていたので、これに従って進んでいきます。そして、集落内の細い道を３、４分歩くと高台に現光寺の建物と仮設のテントが見えてきました。まずはテントで特別拝観料800円を納めます。ボランティアガイドさんが何人か待機されているので、その説明を聞きながらの拝観となります。さて、現光寺の詳しい由緒は明らかではないそうですが、古くから海住山寺とのつながりのもとで歩んできた歴史があるようで、現在も海住山寺によって管理されています。こじんまりとした境内には本堂と鐘楼、そして収蔵庫が建っています。年配のボランティアガイドさんによると、かつては庫裏などの建物も残っていたそうですが、老朽化のため取り壊されてしまったとのことでした。そして、収蔵庫に案内されると、そこには想像以上に素晴らしい十一面観音さんがいらっしゃいました。（「京都府木津川市 2017秋 社寺秘宝・秘仏特別開扉」パンフレット）冒頭で紹介したパンフレットの表紙になられている方がそうで、金箔が良く残った大変美しい像です。この観音様は十一面観音としては珍しい坐像で、鎌倉時代の作だそうです。（「第53回京都非公開文化財特別公開」ポスター）今回の公開は「京都非公開文化財特別公開」も兼ねているようで、こちらのポスターもなっておられました。実際にはこちらのポスターのように金の光背を背負っていらっしゃるので、より煌びやかに見えます。また、十一面観音坐像の周囲には四天王像も置かれていました。これらは奈良博に寄託されているもので、今回はじめて里帰りされたとのことでした。以前なら仏像館でお見かけしたことがあるような気もしますが、記憶が定かではありません。御朱印はこのあと向かった海住山寺で書いていただきました。「十一面観音」現光寺（げんこうじ）　見仏メモ■住所：木津川市加茂町北山ノ上9■山号：覆養山■宗派：真言宗智山派■本尊：十一面観音坐像■創建：不明■特別開扉：2017年10月28日～2017年11月12日（特別拝観料は800円）■普段の拝観：海住山寺に予約をすれば、10名以上から拝観が可能（拝観料：500円）■交通：JR加茂駅から、徒歩13分■今回見仏した御仏　　・十一面観音坐像 － 重文、鎌倉時代、寄木造（檜）　　・四天王像（４躯） － 鎌倉時代、木造、奈良国立博物館寄託■関連サイト：【現光寺 ｜ 木津川市観光ガイド】　　　　　　　【京都府木津川市 2017秋 社寺秘宝・秘仏特別開扉（PDF）】　　　　　　　【非公開文化財特別公開事業 | 京都古文化保存協会】　　　　　　　【本尊・十一面観音坐像（現光寺）｜巡る奈良】■地図　 close

木津川市の仏像めぐり(1)　 現光寺の十一面観音坐像