海住山寺の次に向かったのが神童寺です。神童寺へは集落内の狭い道路を通る必要はありますが、さきほどの海住山寺の急坂と比べればはるかに走りやすい道です。寺の手前には駐車場は公民館のものを使うよう看板がでていたので、そこにバイクを停めました。そして集落内を数十メートルも歩けば山門に到着…… more します。山門をくぐり、右手にある庫裏でまずは拝観料を納めます。そして、ご住職の案内で本堂を拝観させていただきました。ご本尊は蔵王権現です。寺伝では聖徳太子によって開かれたお寺ですが、のちに役小角（役行者）が修行に訪れ、蔵王権現を彫って本尊としたと伝わるそうです。現在祀られているご本尊は、さすがに役行者が彫ったものではないと思われますが、3メートルほどの大きな像で、たいへん迫力のある像です。蔵王権現をご本尊にされているお寺といえば吉野の金峯山寺が思い出されますが、神童寺の山号「北吉野」が示すように、かつてここも修験道の聖地であったようです。ご住職の説明を聞き終って外へ出ると、次は奥様が収蔵庫へと案内してくださいました。防犯上、本堂や収蔵庫の鍵は参拝者が来る度に開閉されているそうです。さて、収蔵庫は本堂を見下ろせる高台の上に建てられています。以前「ＴＶ見仏記」のDVDで神童寺の回を見ましたが、その撮影当時から内部は綺麗に改装されており、諸仏の配置もかわっているようです。庫内には平安仏がずらりと並んでいます。なかでもこちらの目玉は波切白不動尊と呼ばれる白い不動明王と天弓愛染でしょう。いずれもDVDで見るより、かなり大きく立派な像に感じました。やはり映像だけではなく、実物を見ないとダメですね。収蔵庫の拝観を終え本堂まで降りてくると、本堂のすぐ横には立派な銀杏の木が立っいるのに気づきました。この記事をアップしている頃には黄色く色づいているかもしれません。最後にいただいた御朱印です。「蔵王権現」神童寺（じんどうじ）　見仏メモ■住所：京都府木津川市山城町神童子不晴谷112■山号：北吉野山■宗派：真言宗智山派■本尊：蔵王権現■創建：596年（推古4年）■開基：聖徳太子■拝観時間：9:00～16:30■拝観料：500円　　　（※2017年度特別公開は10月28日～11月5日）■交通：JR奈良線棚倉駅より、徒歩約35分■駐車場：あり（神童寺公民館の駐車場を利用）■今回見仏した御仏　【本堂】　　・蔵王権現像 － 木造　　・不動明王立像 － 平安時代、木造　　・十一面千手観音菩薩立像 － 平安時代、木造　【収蔵庫】　　・不動明王立像 － 重文、平安時代、木造、増高162.1cm　※波切白不動尊　　・愛染明王坐像 － 重文、平安時代、木造、増高64.5cm　※天弓愛染　　・阿弥陀如来坐像 － 重文、平安時代、木造、増高137.0cm　　・毘沙門天立像 － 重文、平安時代、木造、増高124.2cm　　・日光菩薩立像 － 重文、平安時代、木造、増高162.4cm　　・月光菩薩立像 － 重文、平安時代、木造、増高171.5cm■関連サイト：【神童寺 ｜ 木津川市観光ガイド】■地図　■関連DVD　　神童寺は「TV見仏記3」にて紹介されています。 close

木津川市の仏像めぐり(3)　 神童寺の蔵王権現像