昼食後は西塔地区へと移動しました。巡拝チケットがあるのでシャトルバスに乗ることもできたのですが、バス停に並んでいる人の列を見るとその気にはなれず、歩くことにしました。東塔地区から西塔地区までは歩いて20分程の距離です。その道のりは概ね下り勾配が続く感じなので、苦になるような道のり…… more ではありません。逆に西塔→東塔地区への移動は登り勾配が続くことになるので、すれ違う人は皆息切れしてキツそうな様子でした。ただし、一部に上の画像のように段差が大きく歩きにくい石段が続く場所があります。これは上りはもちろん、下る場合も膝への負担が結構きつかったです。そんな段差がきつい石段を降りていくと、まず浄土院が見えてきます。ここには伝教大師の御廟があり、比叡山内でも最も神聖な場所といわれています。さらに進むと箕淵弁財天と刻まれた鳥居が現れました。ここで西塔地区のバス停や駐車場からの道と合流し、拝観受付がありました。受付をすぎると常行堂と法華堂という同じ形をした二つのお堂が見えてきまます。二つのお堂は繋がっています。かつて弁慶がこの廊下に肩を入れて担ったとの言い伝えから、「にない堂」とも呼ばれているそうです。その廊下をくぐって下りの石段に差し掛かると西塔の本堂にあたる釈迦堂（転法輪堂）の姿が見えてきます。この釈迦堂は、延暦寺に現存する最古の建築物で、もとは午前中に拝観した三井寺（園城寺）の金堂でしたが、豊臣秀吉が文禄四年(1595年)に西塔に移築したのだそうです。訪問時、釈迦堂では内陣の特別拝観と秘仏本尊釈迦如来像の33年ぶりのご開帳が行われていました（いずれも2017年12月10日まで）。堂内にはいると、さすがに33年ぶりの御開帳ということだけあって、大勢の方々がお参りに来られていました。外陣で僧侶の方の説明を聞いた後、洒水によって身を清めていただいてから順番に内陣に入っていく形になります。内陣に入るとまず伝教大師最澄のご自作とされるご本尊がみえてきます。その像は想像していたよりも小さく、80cmほどの大きさでした。めったにお目にかかれない方なのでじっくり拝ませていただきたいところではありますが、後ろには多くの参拝者が列になって並んでいるので、そうもゆっくりしていられません。さらに内陣には初公開となる文殊菩薩や山王七社などのお社も安置されておりましたが、列をなして巡回していく感じなので、後ろからのプレッシャーもあり、落ち着かない拝観となってしまいました。釈迦堂拝観後は横川地区にも行きたかったでのすが、時間的余裕がなくなってしまったので、そのままシャトルバスに乗って帰途につくことに。帰路は比叡山山頂からロープウェイとケーブルを乗り継いで京都の八瀬側へと降りました。最後に釈迦堂でいただいた御朱印を紹介しておきます。「大雄殿」延暦寺・西塔（えんりゃくじ・さいとう）　見仏メモ■住所：滋賀県大津市坂本本町4220■山号：比叡山 ■宗派：天台宗（総本山）■釈迦堂本尊：釈迦如来■西塔地区の開山：寂光大師円澄（第２世天台座主）■拝観時間（西塔地区）：9:00～16:00　　　　　　　　　　※12月は9:30-15:30、1-2月は9:30-16:00■巡拝料：東塔・西塔・横川共通券700円■交通：叡山ロープウェイ比叡山山頂駅よりシャトルバスで約6分■駐車場：あり（無料）■今回見仏した御仏　　・釈迦如来立像 － 重文、鎌倉時代、木造　※秘仏■公式サイト：【天台宗総本山 比叡山延暦寺】■地図　 close

関西１デイパスで滋賀のお寺を巡拝(3)　延暦寺釈迦堂で33年ぶりの御開帳