お札・お守り・おみくじ お正月の神社について、よくよく考えてみる。の詳細

お札・お守り・おみくじ お正月の神社について、よくよく考えてみる。
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記事タイトル お札・お守り・おみくじ お正月の神社について、よくよく考えてみる。
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神社が人々に お正月を届ける装置となる 1月もあとわずかとなりましたが、みなさまは初詣に行かれましたでしょうか? 私は幼い頃より、大晦日は家族親戚と年越し蕎麦を食べ、テレビで紅白歌合戦を観て、年が明ければ家の近くの氏神さまの神社へ初詣に参るという年の迎え方で生きてきました。 家の…… more 近くの田舎の神社ですから、神主は常駐していません。なので総代さんという神主ではないのだけれども、神社のお世話をしてくださるおじさん達が焚き木をしたり、御神酒を用意して下さったりして、神社をお正月にして下さっていました。 他にも普段はやらない、〈幕〉を御社殿に張ったり、〈のぼり旗〉を上げたり、〈しめ縄〉、〈しめ飾り〉を張ったり、〈門松〉を立てたりと。 何気なく訪れるお正月にお参りする神社が、お正月を迎える装置になるには、総代さんや氏子さんといったおじさん達のお力が必要だったのだと、神主になった今は分かります。 ありがたいことです。 スポンサーリンク おみくじ 神社は一般の人にとってはお参りをする所。 でもそれだけでは何か物足りない。氏神さまをお参りするのが最も大切なことですが、それから先は自身が好きな神社、いわゆる崇敬神社へお参りするのも良いでしょう。 神主がいるような神社にお参りすれば、お札やお守りを買ったり、(正しくは「買う」ではなく「受ける」と言いますが)おみくじを引いたり、絵馬にお願いごとを書いて掛けたり、厄ばらい、家内安全、商売繁盛、身体健全のご祈祷を受けたりと、新たな年のスタートを切るにあたってのアプローチといいますか、祈りのカタチを表す様々な方法が神社には用意されています。 お賽銭をしてお参りをして、おみくじを引いて行く人は多いでしょう。だいたい100円くらいですが、田舎なら50とか20円くらいで引くことができますから。 よく大吉、中吉、小吉、吉、末吉のいい順番を参拝者に尋ねられたりしますが、「実際のところ何吉だろうと大差ありませんよ」といってます。 たくさんの小説を読んだり、映画やドキュメンタリー番組を観るといいでしょう。「事実は小説よりも奇なり」とも言います。人生いつ何が起こるかわかりません。私に言わせればいい順番はあってないようなもの。 一概に○吉が良くて、○吉が悪いなどといえません。 人によっては生涯にわたって〈大吉〉が続くのかもしれません。でも〈大吉〉が運気の頂点で、それが持続しないのであれば、衰退の一途をたどる運命なのかもしれません。 凶・大凶を除いて一番低いと考えられてたりする末吉の方が、行く末は吉な訳ですから、大吉よりも希望が持てると思います。(多くの神社のおみくじは凶が入ってません。寿司でいう、サビ抜きのような状態です。辛い事のない人生はサビ抜きの寿司のようなもの) そんなことよりも、おみくじに書いてある〈和歌〉ですとか、裏に書いてある〈神の教え〉の内容的が、現在の自分にとって大切な神様からのアドバイスですから、とても重要です。絶対に境内の紐やら、木の枝やらに結んで帰らずに必ず持って帰りましょう。このおみくじはお守りにもなるのです。 凶や大凶、自分にとってどうしても納得いかない不都合なおみくじが出た時は引き直しても良いのです。その時に限り、利き手のは逆の手のみを使って結びつけて、それからもう一度おみくじを引くのです。利き腕でない手のみで結ぶのは大変ですが、これが祓いになるそうです。なのでやたらめったら神社の境内に結びつけて帰ってはダメなのです。 私が学生時代お仕えさせていただいていた神社では、おみくじを木の枝に結んで行く人が多く、枝がおられたり、神社の木が傷んでしまうという理由で、おみくじをお出ししていませんでした。境内の木が痛むと神様に申し訳ないということです。 当然ですが、神社は神様のものですから。 お札・お守りについて 次にお札・お守りについて考えてみます。 お正月の神社では、このお札・お守りが飛ぶように出て行きます。これは先ほども申しましたように、売っている訳ではなく、参拝者にお授けしている訳です。でも無料でという訳にはいきませんから、その対価に見合った額の代金をお納めいただいているのです。 ユダヤ教やキリスト教の聖書ですとか、イスラームのコーランといった各宗教の〈聖典〉は書店では〈販売〉はされていないはずです。関連書物はあっても、聖書や、コーランそのものは売ってはいません。そういったものは聖なるアイテムですから、お金を払って物を買うのではなく、寄附金やお布施を当てがってそれを頂戴するという、プロセスが必要となってきます。 神社のお札やお守りもこれと同じです。 お札やお守りが、 お札やお守りである由縁 古事記や日本書紀は神道にとって聖典なのですが、どういう訳か岩波書店などの出版社から出された本が書店で販売されています。 古事記や日本書記は日本人にとって神話であろ歴史であり、文化であり文学でもあります。そんな感じで宗教的価値が稀釈されているから、書店で売られているのでしょうか。 これはなんとも言えませんが、少なくともお札やお守りはお店では売ってないはずです。安心してください。もし売っていたとするなら、それはお札でもお守りでもありません。 神社の名前なんかが書いてある単なる長方形の厚紙や、神社の名前なんかが書いてある小さな平べったい巾着袋のような物体が、お札やお守りになるには、神社で神事を行い、それを神様の魂に接触させる必要があります。 こんな言い方は正しいかどうかわかりませんが、とにかく神様のパワーを電池に充電するようにして、多くの人が神様のお陰をいただき、お守りいただけるようにする方法が、お札をお祀りし、お守りを身につけるということなのです。 お札やお守りに 神様の御守護をいただけるようにする 神事を「神符守札遷祭(しんぷしゅさつせんれいさい)」といいます。 神様のミタマノフユを戴くのです。神様の魂といいますのは、ロウソクの火を他のロウソクに移すかの如く、無限に増えて行きます。いろんな神様の神社が、そのようにして御分霊として神社の神様として日本全国、はたまた外国へ広がってきました。 ですが、お札やお守りの場合は、その年の1年限りのショートステイといった感じでしょうか。これは突き詰めると神道神学の問題となりますが、私の解釈ではお札やお守りには神様の御分霊ではなく、「これを持っているものはいかなる時でも我が守護致すぞ」といった神様の並並ならぬ気合いの入ったお力が、お札やお守りに籠っていると感じています。 正式に神様の御分霊を戴くとなると、その神社の総本社と同じように、未来永劫に渡り、神社としてお祀りをしていかなければならないという宿命を背負わなければなりません。一度始めたならば命に代えてでもそれを続けて行く必要がありますので、気軽に御分霊を受けてはいけないと思います。 お札やお守りは、 1年を目安に新しく受けましょう お札やお守りの期限は1年が目安となっています。何故かと言いますと、その効き目がなくなるということではないのですが、我われが毎日必ず食事したり、服を着替えたり、手を洗ったり入浴をするのと同じで、ずっと同じお札やお守りを保持するのは無理があります。 たまに、神社に古札としてお札を納めに来られるものには「一体何十年お祀りしていたのだろう」というほどにホコリだらけで黄ばんだものがあります。これでは神様に対して失礼ですし、その神様のお力を十分に頂戴できる状態とは言えません。お守りも然りです。 お札やお守りが痛んだり、汚れたりする前に、新しいものを受けましょう。伊勢神宮は20年に一度、式年遷宮によって全ての御社殿が建て替えられます。これは常にフレッシュな環境を保つことで、神様にいつまでもそのお力を発揮して戴きたいという願いが背景にあると思われます。 古いお札やお守りは、神社に納められた後には、お焚きあげといって火を付けて燃やすのですが、その前には当然お祭りが必要となってきます。 そのお祭りを「古神札焼納祭(こしんさつしょうのうさい)」と言います。通称どんと焼きといったり、さぎっちょ、ほうげんぎょうと言ったりもします。お供え物を捧げて、1年間ご守護戴いた神様に感謝を申し上げ、昇神(しょうしん)といって神様にはお札やお守りからお上り戴きまして、その後に焼納いたします。 ですから、お札やお守りを納められる際には、必ず感謝のお気持ちでお賽銭を納めましょう。 新しいお札やお守りを受けるのと同時に、古いものを神社にお返しすると良いでしょう。お札やお守りはお正月に受けるのも良いのですが、新しい年を迎える前に、神棚のお札は改めておくのが本来なのです。そうすることによって新しい年を迎えると同時に、神様をお迎えすることができます。 とは言え私もまだ古いお札のまんまです。なので、今すぐ改めます。旧暦のお正月前ということでご勘弁いただきたく思います。 これからも節分や、お稲荷様をお祀りする神社では初午祭といった大きな賑わいを見せる祭事が神社にはあります。初詣をされた方も、まだという方も、ぜひ神社にお参り下さい。 皆さまが神様のお力を戴かれまして、今年一年お元気に、お幸せに過ごされるよう、そして益々の発展して行彼ますよう御祈念申しあげて、今回の記事の結びと致します。 close

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タグ 神社 神道
投稿日時 2018-01-26 01:20:01

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