北海道神宮と開拓の歴史 の詳細

北海道神宮と開拓の歴史
秩父・仙台まほろばの道
ページの情報
記事タイトル 北海道神宮と開拓の歴史
概要

円山公園にいってみました。 ここは札幌市民憩いの場となっており、札幌神社(現在の北海道神宮)鎮座後は 市民の信仰や各種行事、花見の会場として利用され、 明治末期から大正期にかけて神社に隣接する円山一帯を公園として運動場などを整備し、 戦後には北海道内で初めての動物園が開園した。 …… more 円山原始林と連続する公園内には多くの自然が残されているほか、 北海道や札幌開拓にまつわる銅像、石碑が建立されている。 ということで、原始林もあるほど豊かな森。 今回は他に行く予定もあったので、ちょっとだけ歩いて神宮まで行きました。 北海道大神宮の由来 明治2年、当時「蝦夷地」等と呼ばれていた北海道は、日本の国土としてより 明確にする為に、「北海道」と名づけられました。 そして同じ年の9月1日に、明治天皇の詔(みことのり)(天皇のおことば)により、 東京で「北海道鎮座神祭(ほっかいどうちんざしんさい)」を斎行(お祭を行う事)して、 北海道の開拓・発展の守護神として、大国魂神・大那牟遅神・少彦名神の三柱の神々(開拓三神(かいたくさんじん) といいます)が鎮斎(ちんさい)されました。 その御霊代(みたましろ)(神様が宿った依代。鏡や剣等々…)は東京から函館へ、 そして札幌へと移されました。明治3年5月には仮社殿が建てられましたが、 それは現在の鎮座地(神様の住まれる神社の建っている所)ではありませんでした。 現在の位置に社殿が建てられたのは、明治4年のことで、この年に「札幌神社」と社名が決まりました。 そして開国を決断され、西洋の文明を取り入れて現在に至る日本の礎を築かれた 明治天皇を昭和39年増祀(ぞうし)(その神社にお祀りする神様が増えること)し、 社名も「北海道神宮」と改称しました。 約18万平方メートルの境内地は、桜の名所としても知られ、市民に親しまれていますが、 現在の北海道神宮の社殿は、昭和49年放火に遭い、昭和53年に復興されたものです。 (北海道大神宮のサイトより) 中国語・韓国語・英語の神社パンフレット 大国魂神は、その土地を開拓する時に祀る柱です。 アメリカのワシントン州にあるアメリカ椿大神社には「米国国魂神」が祀られているそうです。 ちなみに、アメリカの椿大神は、猿田彦大神、天鈿女命、天照大神、宇賀御魂神(稲荷神)、米国国魂神です。 開拓神社: -------------------------------------------------- ところで、シャクシャインの戦いなど開拓以前の北海道の歴史について、 興味深い場所がありました。 まずは、北海道の開拓史について。 「北海道に移り住んだのは青森県下北半島の豪族であった蠣崎氏。 蠣崎氏は蝦夷人を排除して福山を本拠地とし、独自の政権を打ち立てました。 5代慶広のとき豊臣秀吉に蝦夷島主と認められ、姓を松前と改めます。 1604年、徳川家康により江戸幕藩体制の一藩に組み込まれますが、 それでも勢力範囲は道南の函館から熊石までの数十里の地(松前地と呼ぶ)であり、 農業生産のない松前藩に与えられた権限も石高で表される領地の支配権ではなく、 単に蝦夷地交易の独占権にすぎませんでした。」 1669年、「松前藩を追い払え」というシャクシャインの檄げきで、 ほぼ全島のアイヌ人が決起、19隻の交易船が襲撃され273人の和人が殺されたとあります (シャクシャインの乱)。」 ※明治の礎「北海道の開拓」より http://suido-ishizue.jp/kindai/hokkaido/01.html しかし、本土のアイヌ人や和人すべてがこの争いに徹していたわけではないのです。 「モノから見たアイヌ史」関根達人著より、 争いが起きる前の1551年、「夷狄之商船往還之法度」により蠣崎秀広とアイヌとの 合意がなされた結果、アイヌ交易を独占した蠣崎氏は、渡島半島西部の松前半島、 うち西は上ノ国は知内に挟まれたエリアに、近世松前藩領の原形となる「初期和人地」 が創設された。 それ以前に北海道へ移住していた和人はいたが、彼らが「入植」したのは、 主に交易に徹した湊のあるアイヌ集落の隣接地に限られ、それは点でしかなかった。 ※15~16世紀の中世陶磁器の分布。 上ノ国勝山館という遺跡があり、 和人とアイヌが共生していたお墓が発掘されている。 基本、アイヌ人は陶磁器を使わない。和人は陶磁器や漆器の底に所有印を記す。 勝山館にはそのような陶磁器や天目茶碗が出土している。(16世紀頃) それは、初期和人地が創設される前後の段階から、すでに上ノ国のアイヌが、 日常生活で和人の影響を受けていたことを伝えている。 夷王山墳墓群にアイヌの墓と和人が共生していた証拠がみつかった。 この発掘により、両者の対立を前提としていた従来の北方史を大きく塗り替えるきっかけとなる。 勝山館跡では、出土した人骨の調査した結果、これまでアイヌの人骨は発見されていない。 夷王山から出土した2体の遺骨について、歯の特徴から和人と判断された。 いっぽうで、勝山館跡から出土された人骨の炭素・窒素分析を行ったところ、 人類学的には和人と判断された女性のなかに、通常の和人に比べて海産物を多く摂取 していた。すなわち、アイヌ的な食生活を営んでることがわかる。 16世紀、上ノ国に住むアイヌ人は、和人と混血が進んだ結果、 形質的には和人化がかなり進み、陶磁器を使うなど生活様式に和人風化がみられた。 しかし、祭祀や葬式といったアイディティーに深くかかわる面や、 食生活ではアイヌ民族を色濃く残していたと結論づけられよう。 夷王山(画像:上ノ国町よりhttp://www.town.kaminokuni.lg.jp/hotnews/detail/00000289.html) ------------------------------------------------------- アイヌと和人の婚姻については、蠣崎氏が独占したことにより、 安東氏や蠣崎氏に、アイヌ人の娘を十数人嫁がせたという。 政略結婚なのかわからないが、シャクシャインの戦いやコシャマインの戦いには、 アイヌの生活が変わることよりは、アイヌの精神文化の衰退が大きくなることへの反発があった。 アイヌの心を和人に奪われる。 そう思った父は、娘のために戦ったと思う。 蠣崎氏の系譜は、本姓は源氏で、清和源氏(河内源氏)義光流で甲斐源氏の庶流と称した。 実際には陸奥の土豪が蝦夷へ移住して甲斐源氏武田氏を仮冒したとする説もある。 津軽安東氏の統制下にある渡党があります。 安東氏は、一般的には和人と見られていると異論があるそうですが、 それぞれ独立した道南十二館を築き、そこを拠点にアイヌと交易を行っていたそうです。 さて、なぜ「上ノ国」という地名なのか、気になったので調べてみたら、 ここは「天の川」とよばれていた川が流れていた。 美味しい水が流れる場所は、異なる民族でも共生できる環境にあると思う。 大自然の中に身をおかれたら、争う気にはならない。 生きることで精一杯なのだから。 水戦争は、今でも世界中で起こっている。(もちろん日本も) 北海道に観光してくるアジア人が多いことの裏に、純粋な観光ではないものもあるだろう。 水の確保から戦争に至る経緯は、過去、何度もあった。 そのため、日本では水分神として祀っている。 水は神の所有であるとした。 上ノ国の地名由来は、15世紀ころ、北海道(夷(えぞが)島(しま))南部の日本海側は、上ノ国(かみのくに)、 太平洋側は下の国(しものくに)と称されていた。 勝山館を擁し、日本海・北方交易の拠点として栄えたこの地に上ノ国(かみのくに)の 名前が残ったことに由来します。 そんな上ノ国に、キリスト教宣教師が漂着した事がありました。 「元和四年(1618)キリスト教イエズス会の宣教師ジェロニモ・デ・アンジェリス (イタリア・シシリー島出身)がひどい嵐のため上ノ国の天の川付近に上陸し、 陸路松前に向かった。ヨーロッパ人の最初の北海道上陸である。 三年後アンジェリスは蝦夷地図を作成しているが上陸した地点に「ツガ」と 表記されていたことから、上ノ国の古名ツガ(テガ)の漢字表記「天河」が 天の川の名前の由来であると言われています。」 なぜ、ツガを天河と漢字表記したか。 「天の川は渡島山地の分水嶺に源を発する、自然豊かな流域延長28.6kmの二級河川です。 天にかかる天の川同様、古くから町の人に親しまれ、 上ノ国の歴史を静かに見守ってきました。」 も~、上ノ国に行きたくなるじゃ~ないのぉ。 津軽のツガと同じですが、ツガは、栂というマツ科の樹があります。 針葉樹ですから栂が生息していたのではないか、と思います。 別名「トガ」ともいう。 たぶん、戸隠のトガは、ツガが由来だと思います。 なので、ツガ=トガで綱がっているのではないかと思う。 やっぱり諏訪は縄文なんですね。 武田一族の系譜をもつ人が、北海道の開拓を考える理由がわかります。 現代人はいろんな異民と婚姻しているから、100%な縄文人もアイヌ人も残されていない。 けれど、系譜をたどれば、ルーツは縄文やアイヌや北方や南方民族にあたるわけです。 みな、民族の中で生きてきたけど、定住することを選んだだけ。 家紋をみれば、蠣崎氏の家紋のひし形は、 先史時代や縄文土器でも使われた幾何学紋様。 藤や蝶ではない、幾何学模様を紋様にしている精神は、やっぱり縄文な人だったと思います。 旧戸隠村の最南部、上祖山の平出集落に、伝説のあるニ本の栂とイチイの大木があるそうです。 「紅葉伝説」というのが戸隠にあります。 平維茂が紅葉攻略を祈って植えたという二本の栂。 栂よりイチイの方がご神体になっているそうだが、ここが「紅葉」の出生地と伝わる。 あー、そういうことか。 私は3年前に長野の戸隠神社に行った時に、紅葉伝説を知り、その集落(鬼無里)を通って秩父まで帰りました。 私の故郷、横瀬町も武田側についた落人だったから、そういう道を通ったわけですね。 先祖は何かあって秩父にきて武田陣から脱退し、それが原因で武田軍勢が敗北した?と聞いたことがある。 北海道大神宮の境内で、偶然みつけたハルニレの樹。 かわいいキツネの札がいいね。 ある説では、この集落は朝廷に反対した女性首長の原始宗教があったといわれます。 それが「紅葉伝説」に繋がっているのですが、アマゾネスみたいなんです。 ナグサトベみたいな。 栂の漢字に「母」が含まれている理由のひとつです。 これが安曇野の八面大王に繋がるのです。 ブログ書いて思ったのは、札幌で弥彦神社をお参りして開拓神社をお参りした。 これは、3年前、新潟・長野の旅をした時と同じなんだよね。 新潟の弥彦神社を参拝し、その後長野入りして戸隠神社へいった。 札幌で八面大王が繋がってきていた。 う~ん・・・安曇氏だなぁ。 ※鬼無里の伝説 https://blog.goo.ne.jp/inehapo/e/37ddc9f29bc3a821f39f2cca96623479 なぜ、札幌へ行くことになったのかな?と考えていたら、 結局は、先祖が歩いた道と同じ道を今もしてる・・・。 おもしろいなぁ。 先祖も、おおっ!札幌は大きい街になったなぁ~、と感動してるんでしょうけど、 味噌ラーメンがずっと頭にあったので、目的はラーメンか、と→自分が食べたいだけ。 (しっかり味噌ラーメン食すっ!) ということで、やっぱり、ここに来た和人は、その天河の意味を知っていたと思うから、 こんな水の美しいところで争いはできないと考えたはずです。 共生してきた民族の働きは、水が人をそのようにさせてきた結果です。 水が美しいところに、争いは起こらない。 どうやって未来に残そうか、そう考えてきたが、「歴史は何度も繰り返す」。 これからどんな意識をもって、語りついでいくか。 互いに敵であった先祖たちの点を、線で結んでいくしかないのでしょう。 和人としてアイヌ文化を知るきっかけを、これからも持ち続けていこうと思う旅でした。 また、北海道に遊びにいきま~す♪ ※上ノ国町のサイトhttp://www.town.kaminokuni.lg.jp/hotnews/detail/00000289.html close

北海道神宮と開拓の歴史
サイト名 秩父・仙台まほろばの道
タグ 神社 神話・伝説
投稿日時 2018-03-23 17:00:02

「北海道神宮と開拓の歴史 」関連ページ一覧

新着記事一覧

”❁〚石山寺;秋月祭』龍神池の御神木に【明王様】出現!”


❁【摩訶不思議の世界シリーズ】〚未曾有(みぞう)写真〛 《峠の祥龍》
    ***先年掲載記事が届きましたので~御紹介させて戴きました。***【摩訶不思議の世界】その他最新版は〖松下輝志ツイッターフェイス...
❁【摩訶不思議の世界シリーズ】〚未曾有(みぞう)写真〛 《峠の祥龍》
お寺
2022-09-26 04:22:34

桜につられてお参り「日照山 真證寺」


歴史めぐり 御朱印好きのあちこち紀行
春のこと満開の桜があまりにも素晴らしかったので車を停めて見に行きましたお寺の境内の桜ですこちらからだと逆光なので反対側に回るとさらに美しい桜...
歴史めぐり 御朱印好きのあちこち紀行
お寺 山口県の寺院 御朱印
2022-09-26 01:01:03

府八幡宮


神社 御朱印 日本巡り旅
府八幡宮ふはちまんぐう静岡県磐田市中泉112-10538-32-4762  鳥居の前でペコリ    手水舎    楼...
神社 御朱印 日本巡り旅
神社
2022-09-26 01:00:10

東光院 風鈴祭り (京都府綾部市上延町堂の奥) <東光院 其の肆>


和辻鉄丈の個人巡礼 古刹と絶景の健康ウォーキング(御朱印&風景印)
風鐸から風鈴へ(2022.6.17)<コース>【往路】JR大阪(5:55) → JR京都(6:27→6:37) → JR園部(7:20→7:26) → JR綾部(8:25)あやべ駅前観光案内所 →...
和辻鉄丈の個人巡礼 古刹と絶景の健康ウォーキング(御朱印&風景印)
お寺
2022-09-26 00:41:52

【2022年9月】京都・奈良・三重県神社参拝&観光まとめ


SERUNAさんちのあじふらい
2022年9月。二日間で京都・奈良・三重に行ってきた記録。URLクリックで記事に飛べます。★一日目(2022.9.6)旅のメインはゴールデンカムイ展。大好き...
SERUNAさんちのあじふらい
【まとめ】旅の記録 神社
2022-09-25 15:00:08

【大阪】住吉大社「初辰まいり」で新たにいただけるようになったステキな【刺繍御朱印】~まとめ版~


~ Destiny 癒しの御朱印巡り ~
【大阪】      住吉大社   初辰まいり とは    毎月最初の辰の日に 種貸社・楠珺社・浅澤社・大歳社の   ...
~ Destiny 癒しの御朱印巡り ~
御朱印 神社
2022-09-25 14:40:07

重陽の節句は陸奥国分寺の菊理媛命さま~【木ノ下白山神社(宮城県仙台市)】


ハロちん♪と参拝歩記
木ノ下白山神社(きのしたはくさんじんじゃ)2022.9.9(金)宮城県仙台市若林区木ノ下に鎮座する白山神社へ行ってきました薬師堂にある鐘楼へ近づいてみ...
ハロちん♪と参拝歩記
お寺 神社
2022-09-25 14:21:24

狛犬たちのモノローグ  File.1249  胡録神社  其の弐


白獅子・黒狛犬
若者と中年をつなぐライン「 えっ えー !! 今の若い人にとっては LINEって中年との連絡ツールになってしまったんだってー」「 ほんとうに ⁈ ...
白獅子・黒狛犬
狛犬たちのモノローグ 神社
2022-09-25 04:40:14

東光院 本堂 (京都府綾部市上延町堂の奥) <東光院 其の参>


和辻鉄丈の個人巡礼 古刹と絶景の健康ウォーキング(御朱印&風景印)
丹波の厄除薬師(2022.6.17)<コース>【往路】JR大阪(5:55) → JR京都(6:27→6:37) → JR園部(7:20→7:26) → JR綾部(8:25)あやべ駅前観光案内所 →...
和辻鉄丈の個人巡礼 古刹と絶景の健康ウォーキング(御朱印&風景印)
お寺
2022-09-25 00:41:01
;