寒河江の慈恩寺裏山さんぽの詳細

寒河江の慈恩寺裏山さんぽ
秩父・仙台まほろばの道
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記事タイトル 寒河江の慈恩寺裏山さんぽ
概要

名取老女の講和会が終わったら慈恩寺と中尊寺に御礼参りをしてこようと思っていて、 4年ぶりに慈恩寺へ行ってきました。 いつがよいか考えていると天候悪かったり、休みがとれても用事入ったりで、 なかなかいけなかったのが、今でしょ。というもう古い言葉がでてきたタイミングで、 スパッと動け…… more ました。笑。 天候がちょっと悪く、落雷ありそうな日だったけど、かえって雷なら雰囲気でるね~、 と気合いでいったら、ぜんぜん気持のよい青空でした~♪ さて、名取熊野神社の新宮に一切経を納めた御堂があり、それは慈恩寺で写経された一切経を、 熊野神社にもってきて写経して納めた話しがありました。 一切経とは、辞典によると、 「釈迦の教説とかかわる、経・律・論の三蔵その他注釈書を含む経典の総称。 大蔵経(だいぞうきょう)。 」だそう。 すべて一切を書き記すorすべてのお経のことを言うから「一切」というらしいが、 この一切経の書き方というのがある書物によると、一文字(一行ずつ?)魂を込めて 体全体を使って祈祷をしながら書いたという。 例えるならば、チベットの人たちが山へ祈りをささげる時に、道に寝そべって歩く体をつかった祈り方。 そんな風に想像するのですが、精魂こめて一切経を書いたというのだからすごい。 何十年もかかるそうです。 そんな魂こもった写経ならば、一切経山とか経塚とか、埋めるわけだね。 大量の(5000巻以上)一切経を納めているのは、慈恩寺らしく、 他は、名取熊野神社一切経堂、中尊寺のどこかにあるという。 また、慈恩寺と中尊寺の共通点は、「金鶏」です。 金ですな~。 金とり合戦を、私は昔、やっていたんだろうかぁ。 あれからどうなったかね~、と慈恩寺を訪ねる風が、普通でない。笑。 ざっくりと、 京都の藤原氏と奥州藤原氏の藤原基衡(2代目)と仲が悪かった時、 慈恩寺をどうにかしてよ~と、藤原基衡が呼ばれて、聖武天皇の時代後から、 鳥羽天皇の時代になってまた金に目覚めた。 が、結局、藤原基衡は何が気に入らなかったのかしらないけど、なげちゃったと。 たぶん、もっと良い金を求めてなのか、 太平洋側へ来たのかもしれないね。それが名取の高舘なんでしょうけど。 その後は、平重盛じゃなくて・・・誰か忘れたけど、平~が慈恩寺を継いだそうだ。 ※弘法大師堂 名取老女伝説では、藤原基衡が熊野三社を勧請したというのだから、 ヤタガラスに導かれたのは、藤原基衡かもね?? なんとなく、藤原基衡の性格が、いきあたりばったりな感じを受ける~。 現代人とそんな変わらないな。親近感を抱くけど。 慈恩寺は拝観料500円で本堂を見学、ガイドもして頂ける。 今から400年以上も前に建てられた(火事があってから)もので、 天井絵の龍や弁天様は圧巻です。 他にも大きな額の絵がたくさん。 それで話しの途中から、一切経のことを切りだしてみた~。 すると、意外な答え。 「あの一切経は、熊野神社へ貸出したんです。だからまだ返してもらっていない」という。 え?借りてたの? おやおや。 もう返却はとっくに過ぎてますね~。 ・・・・ということで、慈恩寺の一切経は、ある僧侶によって借りてきたのが、 そのまま熊野神社がずっと保管している状態のようです。 じゃ、そんな精魂こめた巻物たちは、一体どこへ? 湯殿山には、巻物をもつ飛龍神が。 龍が巻物をもって飛んでくる話は白山信仰にもあります。 慈恩寺は、「国の為に祈る鎮護国家」の為に建てられたお寺なのですが、 聖武天皇の命で建立したと言われ、砂金がとれた為でもあります。 国の官吏があった為か、普段、僧侶はここには在住していないので、 別の場所に住んでいる僧侶が集まって祈祷をするそうです。 砂金は、寒河江川でとれたそう。 この先をもっと西へ進むと、出羽三山にあたり、湯殿山があります。 ※遠くにみえる白いのは、湯殿山へ向かう参道の幣束です。 湯殿山も金がとれた所なので、この付近の里山をたずねると、 確かに豊かな川が流れ、水量も多く湧水も多くみかけました。 このあたりは、たくさん金がとれたわけですね。 吉野派の修験者がほしがっていた理由がよくわかります。 ------------------------------------------- また、興味深いのが、毎年5月5日に開催される「一切経会の舞」です。 一切経を納めた後に舞をするので、その名前がついたそう。 山形新聞 ※てんぐ舞と呼ばれる「散手」など8演目を奉納した慈恩寺舞楽=寒河江市・慈恩寺 本堂に写真がありますが、結構、貴重な舞だと思います。 機会があったら、拝観したい! 通常、2、3人で舞をするものが、 慈恩寺では一人で舞をするもので、一人一人に与えられた役を伝授されて、 受け継いでいるのだそうです。なので、もし、その方がいなくなってしまったら、 誰も他の人が受け継ぐことができないわけで、貴重な舞だそう。 参道の門。ここの2階部分で舞の雅楽が演奏されるそうです。 この舞は、大阪四天王寺の林家が慈恩寺にもたらした舞で、 明治時代、東京へ四天王寺の僧侶たちが移動させられた事があったそう。 大阪に舞が受け継がれない危機感をもち、林家がなんとか地元で舞を残したい思いで、 代々、受け継いできた舞だそうです。 東京ではやっていないというので、明治政府が行ってきた日本の伝統や神事の 弾圧or排除は、地方にいくといろいろ聞きますね。 しかも、この舞は、赤い衣装と青い衣装を着て舞をしているものがあるのですが、 赤色は中国、青色は朝鮮。の意味だって! なまはげみたいじゃん。 青と赤ってそういう意味? 当然、中国や朝鮮ではこの舞をやってませんから、 日本だけがその舞で、「中国と朝鮮を繋げているとこ」が、すごいわけですよっ。 青と赤の描写は、何かと伝承に多いですが、渡来人をさすのでしょう。 そんなすごい呪術的な伝統の舞を、後世、残してきた最もな人は誰なんでしょうね? 林家舞楽は、Wikiにものってます。 秋の例大祭でも行うそうです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E5%AE%B6%E8%88%9E%E6%A5%BD 四天王寺は、聖徳太子ですよね。 「四天王寺は、推古天皇元年(593)に建立されました。 今から1400年以上も前のことです。 『日本書紀』の伝えるところでは、物部守屋と蘇我馬子の合戦の折り、 崇仏派の蘇我氏についた聖徳太子が形勢の不利を打開するために、 自ら四天王像を彫りもし、この戦いに勝利したら、 四天王を安置する寺院を建立しこの世の全ての人々を救済する」と誓願され、 勝利の後その誓いを果すために、建立されました。」 ※絵堂第四面の聖徳太子絵 http://www.shitennoji.or.jp/history.html# おそらく、神道が危うくなってきた時、仏教から弾圧されない為に、 神道を守るための神仏習合があったと思います。 出羽三山神社に、3人の誰かの像が置かれていて、確か中央が聖徳太子だったと 思うのですが、顔が日本人ぽくないのね。なんかユダヤっぽい。 慈恩寺もやっぱり聖徳太子像がある。 それに空海の弘法大師など、いろいろある。 たぶん、即身仏の流れなんだと思うのですが、砂金がとれた場所から霊場になっているのは、 もっと深い理由があり、単純な金の流通ではなくて、錬金術のような不老不死、 呪術的な意味合いが強い。 修験者は、自分の体を金に近づけようとしていたわけですから。 -------------------------------------------------------- 裏山を登ると展望台があります。階段があるので体力に自信がある人は、登ってみることをおすすめします。 15分くらいで到着しますが、車でもいけます。 護摩焚き たぶん白山堂 気になる名前の井戸~。藪がすごくて行けず。 山王台公園。 白鷹山 寒河江川と蔵王方面。 熊野神社。 そういえば、慈恩寺に行く日の朝、目が覚めると同時に、 「和で以て尊せっ」という言葉が、ばっと浮かんできたことを思いだした。 しかも、「尊す」じゃなくて、命令口調の「尊せ」なんだな。 尊せって言われてもな。 そんなことを帰ってきてから思いだした。 ブログを書いているとそういうのを思い出すから、面白い。 結局、それで?って感じなんですけど・・・。 いやいや、さすがに「鎮護国家の慈恩寺」と聞いてしまえば、 山形がこんなに豊かでいられるのは、修験者(出羽派)の力だと認めざる得ない。 修験者の力が、世界を繋いできたのではないかな、と思う。 そしてその力が水そのものだった。 月山に近づいていくと、水の豊富さというか、清流の威力を感じた。 とにかく強く流れている! やっぱり月山含め、出羽三山の霊峰の水には生命力を感じますし、 なんというか、世の中の腐敗していく大人たちに喝!を入れてほしい。(日大とかね~) 4年前、見ることができなかった秘仏。 またいつか秘仏のご開帳をお願いしてきた。笑 ------------------------------------------------- ということで、次は、ちょっと西へ向かい、月山名水館で一休みしてから、 気になっていた神社へ行ってみました。 close

寒河江の慈恩寺裏山さんぽ
サイト名 秩父・仙台まほろばの道
タグ お寺 東北地方の伝説(山形県)
投稿日時 2018-05-25 00:21:05

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