瑞林寺の拝観を終え富士駅から静岡駅へ向いました。静岡では、現地にお住まいのフォロワーさんと合流し、皆で静岡名物のとろろを食べました。次の目的地は宝台院です。静岡駅から徒歩で10分くらいで到着。繁華街から少し離れた所にある鉄筋コンクリートのお寺です。境内に入ると、愛嬌たっぷりの石仏…… more たちが私たちをお出迎えしてくださいました。宝台院は徳川家と大変関わりの深いお寺で、徳川家康の側室お愛の方のお墓などもありました。幕末に将軍職を剥奪された徳川慶喜公が1年間謹慎していた地でもあるそうです。本堂は建物の2階にありました。ガランとした広いスペースの真ん中に、やや遠めですが金箔の残った美しいご本尊さまがいらっしゃいました。説明テープを聞きながら、遠くのご本尊さまを眺めます。ご本尊は快慶作と言われている阿弥陀如来立像で、『白本尊』と呼ばれています。増上寺の黒本尊と同じく家康の守り本尊だったそうです。黒本尊は黒っぽいお姿をしていたので、白本尊と聞いた時は白いお姿の阿弥陀さまを想像したのですが…こちらの阿弥陀さまが白本尊と呼ばれているのは金箔の下に白い胡粉が使われていたことが由来となっています。家康公出陣の際、馬に阿弥陀さまをくくりつけて戦ったそうで、その時に阿弥陀さまの耳の上に矢傷ができ、それを見た家康公は自分の身代わりになったに違いないと、その後も阿弥陀さまを大切にされたそうです。肉眼ではその傷跡をはっきりと確認する事はできませんが、よく観てみると螺髪の一部分が剥げている様にも見えました。この阿弥陀さまは快慶の作と言われているそうですが、わたしが快慶の阿弥陀さまと聞いてすぐ思い浮かぶのは東大寺俊乗堂や浄土寺の阿弥陀さまなのですが、そちらのお二方と比べるとかなり穏やかなお顔で、子供っぽいあどけなさを感じました。そう思ったらどんどん阿弥陀さまが可愛らしく見えてきて、その細い目がちょうどお昼寝をしている子供様なお姿に見えてしまいます。でも、戦で身代わりとなった勇敢な阿弥陀さまなんですよね…何だか不思議です。隣のお部屋には２つの位牌が並んでおり、ひとつはお愛の方のもの、そしてもう一つは大河ドラマで有名なお江のものでした。そして3階は宝物を展示したスペースになっており、徳川家康の肖像画や慶喜ゆかりの宝物などもありました。慶喜が採取した『きのこ』と言うとてもマニアックな物まで展示されていました（笑）宝台院は静岡を代表するお寺にも関わらず今回初めて知ったお寺でした。白本尊の存在も今まで知らなかったのでとても興味深く拝観させて頂きました。次は歩いて新光明寺へ向かいます。※こちらは、2011年4月に更新された記事です。《宝台院アクセス》住所：〒420-0034 静岡県静岡市葵区常磐町2丁目13-2TEL：054-252-1090JR静岡駅徒歩約10分バス宝台橋バス停下車徒歩約3分拝観料：200円にほんブログ村にほんブログ村 close

宝台院 　静岡県静岡市　/　徳川家康の身代わりとなった白本尊・阿弥陀如来さま