北野天満宮 新春奉納狂言 天満書『北野天満宮に秦氏の気配?』の詳細

北野天満宮 新春奉納狂言 天満書『北野天満宮に秦氏の気配?』
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記事タイトル 北野天満宮 新春奉納狂言 天満書『北野天満宮に秦氏の気配?』
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京都市上京区 北野天満宮2007年1月3日 撮影北野天満宮境内の神楽殿で新春奉納狂言が行われました。ですが、北野天満宮のhpを見ても書いてないので、現在は行われてないかもしてません。①末広がり 春日山は縁起のいい山主人に「末広がり(扇のこと)を買ってこい」と命じられた太郎冠者。「…… more 末広がりとは傘のことだ」とはすっぱ(詐欺師)に騙され、傘を買って戻りました。主人は機嫌が悪くなりますが、太郎冠者がすっぱに教わった歌を謡うとたちまちご機嫌に。さて、太郎冠者はどんな歌を詠ったのでしょうか。狂言にはいろいろな流派があり、流派によって異なっているようです。大蔵流では太郎冠者は「傘を差すなる春日山、これもかみのちかいとて、人が傘を差すなら、われも傘を差そうよ…」と謡うそうです。 古語のヒアリングが苦手なので、歌詞はよく聞き取れませんでした。(すいません~)しかし、北野追儺狂言でも「人が傘を差すなら、われも傘を差そうよ…」と謡う部分は聞き取れました。春日山とは奈良市の春日大社の裏にある花山と御蓋山(三笠山)の通称です。狂言にでてくる春日山は三笠山(御蓋山)のことではないかと思います。三笠山という山名は、傘をさしたような山の形からきます。それで「傘を差すなる春日山」と謡っているのだと思います。向かって右の濃い緑色に見える山が三笠山三笠山は春日大社の御神体として古くから信仰されていました。いわば三笠山は神の住む山、神聖なる山であり、その山の形も末広がりで大変縁起がいいということで、怒っていた主人の機嫌が直ったのでしょうw。②附子 猛毒附子が甘い砂糖に変わった話「この桶には猛毒の附子(トリカブト)が入っているので近づくな。桶から流れてくる空気を浴びただけでも死んでしまう。」主人はそう言って外出しました。しかし太郎冠者と次郎冠者が桶に近づき、扇子で風を起こしてみてもなんともありません。 そこで桶の中に入っているものを少しなめてみたところ、それは砂糖でした。二人は桶の中の砂糖を全部なめてしまいました。主人が家に戻ると太郎冠者と次郎冠者が大泣きしています。二人のそばには壊れた茶話と掛け軸が。二人は主人に「茶碗と掛軸を壊してしまったので死のうと思い、附子を食べたが死ねない」と言いました。もちろん、茶碗と掛軸を壊したのは、二人の策略です。ちゃんちゃん。江戸時代以前、砂糖は輸入品でたいへん高価でした。そのため主人は太郎冠者と次郎冠者に食べられないように、毒と嘘をついたのですね。また、不美人のことをブスというのは、附子(トリカブト)に含まれる成分・アコニチンによって神経障害がおこり、顔の表情筋が不随となって醜い顔になるためだと言われていますwwww③福の神動画お借りしました。動画主さん、ありがとうございます。2人の信者が年籠(大晦日の夜、神社や寺にこもり、新年を迎える事)をするため出雲の社にやってきます。年が変わるころ、二人は「福は内、福は内」と、豆を撒きました。(動画06:10あたり) ④大晦日に豆まきをする理由現在では豆まきは節分に行いますね。延暦寺のお坊様に伺ったところ、昔は節分ではなく大晦日に追儺式を行っていたそうで現在でも延暦寺では大晦日の12月31日深夜に追儺式を行っています。そして追儺式が終わるとちょうど新年になるようプログラミングされています。延暦寺 追儺式かつての日本では旧暦と二十四節気の二つの暦を併用していました。大晦日・・・太陽太陰暦(旧暦)の12月晦日(12月最後の日、1年の最後の日)節分・・・・二十四節気の立春の前日(立春より新年になると考えられており、節分は二十四節気の大晦日だといえる。)これが混同した結果、旧暦では新年を大々的に祝い、二十四節気では大晦日である節分に追儺式を行うようになったのではないでしょうか。かつては、その大晦日に行われる追儺式の中で、豆をぶつけて鬼を退散させる豆まきが行われていたのでしょう。⑤福の神、松尾の神に酒を捧げる。話を狂言「福の神」に戻します。「福は内、福は内」と豆をまくと、そこへ福の神が高笑いしながらあらわれます。この福の神はなかなかの呑兵衛で、ふたりにお神酒を催促します。お神酒を神に差し出すと、まず「神々の酒奉行」である松の尾の神にお神酒をささげ、それから自分も飲み干しました。 そして福の神はこう言いました。「豊になるには元手がいる。元手とは金銀・米などではなく、心持ち。早起き、慈悲、人付き合いを大切にすること、夫婦仲よくすること、そして私のような福の神に美味しいお神酒をたくさんささげること。」福の神がお神酒をささげた松の尾の大明神とは松尾大社の神のことだと思います。松尾大社の神様は酒の神として信仰されています。それで福の神は自分が飲むよりも先にまず松尾の神にお神酒をささげたのでしょうか。松尾大社で11月に行われる上卯祭でも狂言・福の神が奉納されています。随分昔に松尾大社・上卯祭の狂言・福の神を見にいったことがありますが、北野天満宮で演じられているものとほぼ同様の内容だったと記憶しています。⑦北野廃寺跡は蜂岡寺跡?狂言が終わり、北野白梅町駅あたりを歩いていると、東北の角に京都信用金庫がありました。その京都信用銀行の南側、今出川通りに面したところに、小さな石碑があり「北野廃寺跡」と記されていました。北野廃寺跡は、「蜂岡寺の跡」説、「野寺の跡」説のふたつの説があります。蜂岡寺とは現在太秦にある広隆寺の前身とされるお寺です。広隆寺は現在は太秦にありますが、もともとは別の場所にあり鉢岡寺という寺名だったのです。この石碑があるあたりを発掘調査したところ、「鵤室(いかるがむろ)」と墨書された灰釉陶器が発見されました。奈良には斑鳩(いかるが)という地名があり、聖徳太子が創建したと伝わる法隆寺があります。 法隆寺そして広隆寺は飛鳥時代に秦河勝が聖徳太子より授かった仏像を安置するために建てたと伝わっていますので「鵤室」と記された陶器があるのは、蜂岡寺が法隆寺と同じ聖徳太子ゆかりの寺であるためではないか、というのです。 広隆寺また「野寺」と墨書された平安時代前期の土師器も発見されています。野寺は別名を常住寺ともいい、日本後記に寺名が記載されています。884年に焼失、復興されましたが室町時代に廃寺となっています。私は「北野廃寺=鉢岡寺」説を推します。その理由は、北野天満宮に秦氏のにおいを感じるからです。北野天満宮の境内には福部社がありますが、福部(ふくべ)の音は服部に通じます。服部は秦氏の姓のひとつです。そして新春奉納狂言では年によって異なる演目が演じられますが、『末広がり』と『福の神』のふたつの演目は毎年演じているそうです。そのうち『福の神』には出雲の神(大国主命)と思われる神が登場し、参拝者が奉納した酒を、まず松尾の神に捧げてから飲み干すというシーンがあります。松尾大社は秦氏の氏神です。かつてこのあたりには秦氏の氏寺である鉢岡寺があり、鉢岡寺の近くにある北野天満宮は秦氏の影響を受けた神社であるため服部社という摂社があったり、新春奉納狂言で大国主が秦氏の氏神「松尾の神」に酒を献じる「福の神」の演目が演じられているのではないでしょうか。 境内では天満書も行われていました。※まとめサイトなどへ無断で転載することはおやめください。歴史ブログ・旅 free style もよろしくお願いします~。毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました!にほんブログ close

北野天満宮 新春奉納狂言 天満書『北野天満宮に秦氏の気配?』
サイト名 心の旅
タグ 京都の祭 神社
投稿日時 2019-01-06 01:20:02

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