先日のガンに効くお寺の記事は、意外にたくさんの方に読んでいただけました。そこで本日は、思う所があって、うつ病にご利益がある神社仏閣を探しました。ネット検索した時、実質最初にヒットしたのが、「うつ病と最強縁切り神社」という京都市東山区の「安井金比羅宮」でした。なるほど、病魔ときっぱ…… more り縁を切るという攻め方ですね。同じパターンがほかの神社にもありましたから、ここで回復したという患者さんも多いのでしょう。縁切りというワードで言えば、大阪市天王寺区空清町の「悪縁を絶つ寺　 鎌八幡」も関西では有名です。しかし、こんな「鎌八幡」を以前紹介しました。和歌山県伊都郡かつらぎ町三谷の鎌八幡宮（丹生酒殿神社）です。実はここ、この衝撃的な光景にもかかわらず、単なる縁切り神社ではありません。無病息災、子宝、受験諸々の願かけのご祭神として鎌が打ち込まれているのです。その願いが成就する時は次第に深く突き刺さっていくが、叶わぬ時は抜け落ちるのだとか。柳田国男は、諏訪大社の御柱の選定に関し、神職が鎌を打ち込んで木を決める作法があったとし、さらにこの鎌が「不思議に方々の山の大木の中から出てくる。」と述べました。さらに、能登、紀伊、岩代の諏訪神社でもご神木に鎌を打ち込む古い作法が伝わっていると記しています。八百万の神の多様性のひとつとして、鎌を打ち込むことが、神を祀る重要な伝統のひとつであることは間違いないでしょう。となると、重厚な伝統に基づくこのお社は、うつの症状が改善する刺激になるかもしれませんね。　　☆ところで、できれば全くの神頼みではなく、医学的合理性も少しは欲しい所です。『うつ病の認知療法・認知行動療法（患者さんのための資料）』厚生労働科学研究費補助金こころの健康科学研究事業に、こんなことが書かれています。うつ状態のときによくおこる具体的な思考・行動パターンには次のようなものがあります。１．自分のことをマイナスに考えすぎる・自分の能力を過度にマイナスに考える「集中できない、物覚えも悪い。自分はダメな人間だ。」・過度に自分を責める２．周りの人やものごとをマイナスに考えすぎる・十分に考えてもみずに、うまくいかないと決めつける・他人の気持ちを深読みしすぎる（一種の“被害妄想”）３．今後のことを前向きに考えられない「どうせだめだ」と初めからあきらめてしまう現状がいつまでもかわらない、と思い込むこれを見ると、プラシーボ効果でもいいから、具体的にこれらを変える働きが必要でしょう。つまり、認知行動療法を内在するようなご利益です。そして見つけたのが、このブログ。更年期女子のための癒しの森ブログ「四国お遍路」はうつに効く！？科学的に立証された「お遍路のご利益」とは？という記事を引用させていただきます。読売新聞（2015年10月26日）管理人様は、自らのうつに対して、投薬にヒプノセラピーにスピリチュアルカウンセリング、神経症改善プログラムに漢方治療と、いろいろ試してもダメだったものが、上の新聞記事のように四国遍路で改善したというのです。そして、こんなことを書かれています。お寺を廻っていると、同じ白装束を着た数多くの巡礼者に出会います。話をするわけでなくても、同じ目的をもって、たくさんの人が参拝していること自体が、勇気をくれます。 巡礼装束の背中の「同行二人」の言葉が、身に染みてくることもあります。険しい山中のお寺を、息をはずませながら登る時。雨が降ってきて、霧が立ち込めて、少し心細くなっても、「お大師様と一緒」という感覚が、湧き起こります。とくに、道中で一生懸命歩いている人を見かけたり、お寺で、声を出して、お経を読み上げている人を見かけたりすると、悩んでいるのは自分だけじゃないと思えることがあります。なんか、ここで書かれていることは私にもしみじみ伝わってきます。おそらく四国遍路には、うつ病の認知療法・認知行動療法という側面があるのでしょう。あれこれ思い悩む余裕なく次のお寺を目指して細い道をたどり、到着すれば達成感と充実感が得られます。そしてお遍路さんというだけで親切にしてくれる四国の人々からは、自分が大切にされる心地よさを感じるのです。　　☆管理人様は、お遍路がうつに効果がある根拠をこうまとめられています。①「うつのときの過ごし方」の悩みを忘れさせてくれる②一人じゃないと思える感覚が沸き起こる③四国の美しい自然が癒してくれる④四国の人々の温かさにふれることがある上の文の①の下に、あるお寺の小さな写真が添えてあります。名前も書かれていない、いわばイメージ映像ですが、まちがいなく四十五番札所、愛媛県久万高原町の標高700mにある岩屋寺（いわやじ）です。ここは以前記事にしました。かつてニューヨークタイムズ紙が『52 Places to Go in 2015』つまり「2015年に行くべき世界の52箇所」として、日本で唯一選んだ四国八十八ヶ所霊場の代表写真に使われたお寺なのです。ここは、たとえ車で行っても、駐車場からそこそこ山道を歩くことになります。汗をかきながら一歩一歩登って、やっと大岩壁のお堂にたどり着くのです。そしてこのはしご。上まで登るのには、実際危険が伴いますたとえ足が滑っても、握力と腕力ではしごにしがみつける力がないと、上には登れません。しかし、「まずは自分の背の高さまで上ろう」という目標で行けば、そしてまだ少しはその上までいければ、達成感はあります。「うつが回復したら体力付けて、今度こそ登り切れるようまたチャレンジしょう。」こう思うだけで、きっと症状は軽くなると思います。日本人の伝統的観念として、新生や復活をもたらす洞窟もありました。　　☆「薬屋のおやじのボヤキ」ブログ様、不思議、不思議なトイレ掃除（その２）：鬱病が治る！企業は増収増益！の記事をお借りします。１　鬱（うつ）病患者がトイレ掃除で全員治った！　鬱病患者は、自分を嫌う心、自分を否定する心があるようです。　そこで、鬱病患者８人に、自宅でトイレ掃除をまめにやってもらうことにしました。　自分で自分が好きになれる重要なポイントは、「いかにバカバカしいことがやれるか」ということに尽きるようです。トイレ掃除はその典型ですね。加えて、トイレ掃除は一人で作業し、誰かが見ているわけではないですから、ただひたすら没頭でき、トイレをピカピカにした嬉しさから、自分で自分がとっても好きになってしまうようです。　８人の全員の方がトイレ掃除を続けること1か月、遅い人でも半年で、皆、鬱病が治ってしまったから不思議なことです。　鬱病以外にも、トイレ掃除をまめにやり続けたら、抱えていた悩みや苦しみが消えて、楽になれたとの報告も多々あります。いろいろなところに、うつ病の認知行動療法は隠れているようです。もし時間があれば、四国お遍路、これは確実に違う世界が広がります。ご利益もあるでしょう。そして、めざせ岩屋寺の長はしご!!このブログがいつまで続くか不明ですが、三つクリックしていただくと大変励みになります。よろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

うつ病に効く神社仏閣はあるのか？