聖徳太子建立の寺、大阪・四天王寺への詳細

聖徳太子建立の寺、大阪・四天王寺へ
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記事タイトル 聖徳太子建立の寺、大阪・四天王寺へ
概要

一月の下旬に大阪の四天王寺へとでかけてきました。奈良に住んでいると天王寺や阿倍野まで出る機会は結構ありますが、天王寺駅からも近い四天王寺にお参りするのは今回初めてです。南大門をくぐると正面に仁王門(中門)が建ち、その後ろには五重塔が見えます。四天王寺は南大門、中門、塔、金堂、講堂…… more が南北一直線上に並ぶ「四天王寺式」といわれる伽藍配置です。日本書記によると、用明天皇の時代、崇仏派の蘇我氏と排仏派の物部氏の戦いにおいて、蘇我氏側についた聖徳太子が自ら四天王像を彫って誓願し、勝利したことから四天王を安置する寺院を建立されたといわれています。建立は戦いの6年後の推古天皇元年(593年)のことといいますので、同じく聖徳太子が創建した法隆寺(607年)よりも歴史が古いお寺ということになります。ただし世界最古の木造建築物群を残す法隆寺とは異なり、四天王寺は戦国時代の兵火や落雷など度重なる災害にあっています。その度に再建された建物も1945年の大阪大空襲によって焼き尽くされており、現在の中心伽藍は戦後に再建された鉄筋コンクリート造の建物となっています。その中心伽藍へは仁王門からそのまま真っすぐ入ることはできなかったので、回廊に沿って西重門へ。ここで拝観料を納めて中心伽藍へと進みます。そして、まずは五重塔から拝観。こちらの五重塔は、法隆寺や興福寺などの古塔とは違って、一般の拝観者でも上層部まで登ることができます。螺旋階段をグルグルと登っていくと、最上層部には仏舎利が祀られており、目の前までいって拝むことができました。塔から降りたら、その裏手にある金堂をお参りします。こちらには四天王寺のご本尊である半跏の救世観世音菩薩像が祀られ、四隅には四天王も立っています。救世観世音菩薩は聖徳太子のご本地仏なのだそうです。また堂内壁画には仏伝図が描かれておりました。このあとは回廊をぐるりとまわり、北側に建つ講堂へと向かいます。途中、振り返ると五重塔の向こうにあべのハルカスが見えました。ここからだと、まるで伽藍の一部かのようにも見えてしまします。そして、講堂の北側に建つのが講堂です。講堂には大きな阿弥陀如来坐像や十一面観音立像が祀られていました。中信伽藍の拝観を終え、納経所を探していると、伽藍の北側にも大きなお堂がありました。こちらは1623年に建立(明治に境内の北西より現在の場所に移築)されたという六時堂(六時礼讃堂)というお堂でした。このお堂は大阪大空襲の難を逃れており、四天王寺でも一番古い建物となっているそうです。六時堂の前から振り返ると、あらためて四天王寺の建物は南北一直線に並んでいることがよくわかります。さきほど伽藍の一部のように見えると思ったハルカスですが、実際はこの直線上からは少しズレた位置に建っているようです。この後は、中心伽藍の東側にある宝物館へ。ここはいつ来ても開いているというわけではないようですが、この日は「新春名宝展」(2019/1/1~2/2)が開催されておりました。中信伽藍に祀られていた仏像は昭和に作られた比較的新しい像が中心でしたが、宝物館には古い像も安置されています。常設展示されているという平安時代の薬師如来坐像や阿弥陀如来坐像は半丈六の大きな像。和歌山の方のお寺から移されたものだそうですが、いかにも平安時代の作といった感じの柔和なお顔をされていました。また、この他にも新春名宝展「扇面法華経冊子と平安の美」として展示されていた阿弥陀三尊像や、特集陳列「聖徳太子信仰の美術」と銘打って展示されていたいくつかの聖徳太子像なども見せていただくことができました。この後も境内をウロウロと散策。どうやら境内には新旧二つの休憩所があるようです。そのうち昭和の雰囲気を残す休憩所の方にふらりと立ち寄ってみました。中ではカレーやうどんなどの食事もできるようです。そして、この貼紙につられて牛丼を注文。作り立てアツアツの牛丼の具はトロトロ。牛丼チェーンのそれとは違い、なにか懐かしい味のする牛丼でした。お腹も満たされ、最後は伽藍の西側にある極楽門をくぐります。門の柱には転法輪がつけられていたので、これをまわしてから門前へ。そして、石の鳥居をくぐって帰途につきました。来るときは南大門から境内に入りましたが、どうやらこの鳥居・極楽門側から境内へはいるのがメインルートとなっているようです。こちらにはいくつかお店も並んでおり、南大門側より賑わっておりました。さて、ご朱印ですが、大きなお寺だけに種類も豊富です。そのなかから、代表的なご朱印を一ついただきました。「大悲殿」四天王寺(してんのうじ) 見仏メモ■住所:大阪市天王寺区四天王寺1-11-18■山号:荒陵山(こうりょうざん)■宗派:和宗(総大本山)■本尊:救世観世音菩薩■創建:593年(推古天皇元年)■開基:聖徳太子■拝観時間:境内終日、中心伽藍は8:30-16:00(4-9月は16:30まで)■拝観料:中心伽藍300円、宝物館500円、庭園300円■交通:大阪メトロ四天王寺前夕陽ヶ丘駅より、徒歩約5分    JR・大阪メトロ天王寺駅より、徒歩12分    近鉄大阪阿部野橋駅より、徒歩14分■公式サイト:【和宗総本山 四天王寺】■地図  close

聖徳太子建立の寺、大阪・四天王寺へ
サイト名 南都を一望す、日本を一望す
タグ お寺 見仏(大阪)
投稿日時 2019-02-05 01:01:00

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