常光寺山（じょうこうじさん）　お犬様（おいぬさま）【データ】　常光寺山　1438メートル▼最寄駅　ＪＲ飯田線・向市場駅▼登山口　静岡県浜松市天竜区水窪町山住の山住峠▼石仏　峠下の山住神社、地図の赤丸印▼地図は国土地理院ホームページより【案内】　ここの案内するのは常光寺山の登山口に…… more ある山住神社のお犬様。神社へは水窪から車道が通じている。神社入口に狛犬がわりにお犬様が鎮座している。平成元年に造られた新しいお犬様である。　山住神社のお犬様の関する資料は見ていないので案内のしようもないが、「お犬様は霊験あらたか」と神社の縁起にある。そこには、「戦いに敗れた家康が難の逃れるため山住神社に逃れたとき、山犬の吠える声に地響きとなって敵を退散させた」ともある。沖和雄氏は「秋葉街道覚書」で「この辺り一帯の山岳地方が狼の生息地帯としてふさわしいことはいうまでもないが、案外古くはこれを怖れる山地人によって狼神＝山の神のお使いとして畏敬されまつられたのが、山住神社の原型だったのかもしれない」としている。【独り言１】　お犬様御札　実は山住神社を訪ねたのは５月連休のときでした。お犬様のお札に興味がある者としてこの神社のお札を頂きたいと訪ねたのですが、生憎留守で願いは叶いませんでした。そういえば数年前のことですが、山住神社から少し離れた森町の春埜山の大光寺もお犬様で知られているというので訪ねたとき、こちらも留守でいただくことができませんでした。どちらの神社にも狛犬がわりのお犬様が鎮座していましたけれど、新しいお犬様でした。お札のお犬様も新しい感じで、奥多摩や秩父のお犬様・大口真神の石像やお札を見慣れた目には、遠州のお犬様の石像は貫禄不足、お札のお犬様は可愛いすぎました。【独り言２】　常光寺山登山　先に案内した秋葉古道は山住神社から水窪に下ります。尾根通しに行くのはかつての修験の道で、山住神社の奥の院ともいわれた常光寺山は常光坊を祀る山と、沖和雄氏は「秋葉街道覚書」に記しています。常光坊は山姥の三人の息子に一人とも。そして「この辺りから奥地一帯にかけての山間は、こうした山姥やその子産み伝説・山の神信仰・山男や杣人・猟師などの話題の宝庫でまる」とも。　それで常光寺山ですが、十字路のなっている山住峠から北の尾根に入る道にはいった家老平が登山口です。ゆるやかな登りがナダクマシロヤマ（1419）まで続き、一旦下って登り返したピークが山頂です。そこにはトタン屋根の覆い屋に守られた木祠がありました。これが山住山の奥の院、常光坊なのでしょうか……。 close

石仏855常光寺山（静岡）お犬様