小田代・浅間山（せんげんやま）　山神宮（やまじんぐう）【データ】　小田代・浅間山　229メートル。国土地理地図に山名無し。小田代集鐸北東の229標高点、地図の赤丸印▼最寄駅　いすみ鉄道・養老渓谷駅▼登山口　千葉県大多喜町小田代▼石仏　浅間山山頂、地図の赤丸印▼地図は国土地理院ホー…… more ムページより【独り言】　地元の散歩中の老人に教えられたとおり、小田代の浅間山へは集落中央の土手の上に「題目塔」が立つところから入りました。これが山頂に祀られた富士浅間へのかつての参道のようです。道は墓地で行き止まり、右手の藪のなかのかすかな踏み跡をたどると尾根になって道がはっしりしてきます。やがて鳥居の残骸が残る尾根に出ます。左に「文政八年（1825）」の石祠がある場所です。ここからやせ尾根を登ると二つの石造物が残る山頂です。　石造物の一つは「浅間神社」の石祠で「大正五年」の造立です。　一つは「山神宮」で「大正七年」の造立です。石室だけ残ったもので、かつては屋根がついた石祠のはずです。山神宮の読み方は、この房総に多い山神社（やまじんじゃ）に合わせて「やまじんぐう」としました。祭神は山の神だと思いますが、詳細は不明です。側面には世話人としてこの山の北側になる葛藤や板谷の集落銘もありました。　房総ではときどき集落のなかに山神社の社殿を見ることがあります。どこも鳥居があって狛犬がいて手水鉢があって社殿がある普通の神社です。鳥居には「山神社」の変額がかかったりしている神社もあります。これまで山の神はいろいろ見てきましたが、ほとんどは石造の小祠でした。群馬の奥利根地方には十二様、秋田地方の三吉様という山の神の社殿を見ることもありましたが、これはこの地方だけの傾向でいろいろな伝承も伝わっています。これに比べて房総の山神社という取って付けたような神社名はどうでしょう。創建の縁起や伝承はあるのでしょうか。調べもしない推測ですが、明治の初めの神仏分離で存続不能の権現名や、いかがわしい神名だった神仏が改名に困って山神社とつけたような気もしますが……。もう少し調べてみます。　それから、山の神につてはこのブログの「山の神」でまとめてあります。 close

石仏番外　小田代・浅間山（千葉）山神宮