雪の京都 吹雪の清凉寺の詳細

雪の京都 吹雪の清凉寺
京都を歩くアルバム
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記事タイトル 雪の京都 吹雪の清凉寺
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←目次  2006年1月27日から毎日更新しています。 ※写真は全てクリックで拡大します。 外出自粛中の「雪の京都」で、祇王寺・滝口寺から愛宕街道を通って清凉寺の西門まで来ました。「清凉寺」は、山号を五台山という浄土宗知恩院派の寺院で、嵯峨釈迦堂の名でも知られています。 「薬師…… more 堂」 平安時代初期の818年、嵯峨天皇の勅により空海が建立し、当初は竜幡山薬師寺といわれました。薬師如来像を安置し、病の平癒を祈願しました。かっては真言宗、後に浄土称に改宗。西門を入って左に薬師堂の日月門があります。 薬師堂の左前に「生の六道 小野篁公遺蹟」の石標があります。六道珍皇寺境内にある小野篁冥土通いの井戸は、冥界への入口で「死の六道」と呼ばれました。(清凉寺に入ると雪が激しくなりました。) 出口は大覚寺門前の福生寺にあり、「生の六道」と呼ばれていました。福生寺は廃絶し、寺に祀られていた小野篁像と地蔵菩薩像は薬師寺に遷されました。福生寺跡からは、7基の井戸が発掘されたといわれています。 「鐘楼」は江戸時代の建立、梵鐘は南北朝時代(1484年)の鋳造で、足利義政、日野富子など700人以上の銘があります。嵯峨八景の一つに選ばれ、「清凉晩鐘」、「五台晨鐘」といわれています。(右手にある「狂言堂」は修復工事中でした。) 「豊臣秀頼首塚」 1980年に大阪城三の丸跡地から発掘された秀頼の首は、1983年にゆかりの清凉寺に埋葬されました。首には介錯の跡があったといわれています。 「釈迦堂」 安土桃山時代の慶長7年(1602)に豊臣秀頼によって寄進され、本尊の三国釈迦如来像(国宝)を安置します。寛永14年(1637)の嵯峨大火により焼失しましたが、桂昌院の発願、住友吉左衛門の援助によって元禄16年(1703)に再建されました。 向こう(南)に仁王門が見えます。この後、境内の東にあるお堂を見て回ります。 釈迦堂の北東に行くと、池泉回遊式庭園(拝観区域)と弁天堂が見えます。ここから南に行きます。 「庫裏」、ここからは近づけません。 「桂昌院遺愛の井戸」 「阿弥陀堂」 ここにはかって嵯峨天皇の皇子・左大臣源融の別荘があり、その跡地に棲霞寺(せいかじ)が建てられ阿弥陀三尊像が安置されました。その後、清凉寺の阿弥陀堂として江戸時代末期に再建されました。 源融は源氏物語の光源氏のモデルといわれた人物で、本尊の阿弥陀仏は源融の写しといわれています。阿弥陀堂の南に「ゆどうふ竹仙」があります。 棲霞寺の創建から数十年後、中国・宋に渡り五台山(一名、清凉山)を巡礼した奝然(ちょうねん)という東大寺出身の僧がいました。奝然は、渡航中現地の仏師に釈迦如来像を彫らせました。 その像は、古代インドの優填王(うてんおう)が釈迦の在世中に造らせたという霊像を模刻したもので、「インド - 中国 - 日本」と伝来したことから「三国伝来の釈迦像」、釈迦に生き写しとされることから「生身釈迦如来」とも呼ばれています。 奝然は、永延元年(987)日本に帰国し、愛宕山を中国の五台山に見立て、愛宕山麓にこの釈迦如来立像を安置する寺を建立しようとしましたが、延暦寺の反対にあい実現しないまま長和5年(1016)に亡くなりました。 「一切経蔵」 江戸時代中期の建立で正面に善慧大士座像、脇に普浄、普賢像を祀ります。中に「輪蔵」があり一切の法、経典5408巻が収められ、法輪を一回転させると一切経をすべて読んだ功徳が得られるとされます。四隅を四天王像が守っています。 奝然の遺志を継いだ弟子の盛算(じょうさん)が、棲霞寺の境内に建立したのが現在の「五台山清凉寺」です。当初は華厳宗の寺だったそうです。 「多宝塔」 江戸時代(1700年)に江戸で造られ、1703年に清凉寺に移築されたものです。本堂の左手前(南西)にあります。 「あぶり餅」が名物の茶店「大文字屋」、多宝塔の南にあります。 「聖徳太子殿」 法隆寺の夢殿を模して建てられたとされ、境内の南西の隅にあります。この奥に源融の墓とされる宝筐印塔があります。 「愛宕権現社」 社司・慶俊が鷹ガ峰から愛宕山に愛宕権現を移転する際に、この地に一時遷宮したとされ、祠殿は江戸時代中期の1716年の建立。清凉寺の「お松明式」は、かって愛宕神社で行われた柱松明だったそうです。 ところで、上述の三国伝来の釈迦如来は人々の尊崇を集めたことから、平安末期以降さかんに模刻が行われました。それらの清凉寺式釈迦如来は京都を中心として日本各地に約70体が現存しています。 吹雪の渡月橋から始まった嵐山・嵯峨野の散策は、途中で晴れ間も見られましたが、清凉寺で再び吹雪になりました。 「仁王門」は江戸時代(1783年)の建立で、初層左右に室町時代作の金剛力士像、楼上に十六羅漢像を安置しています。 お帰りの前に、ブログランキングの応援のクリック↓をよろしくお願いします。 ★こちらを是非よろしく→   ブログ村→ ------------------------------------------------------------------- close

雪の京都 吹雪の清凉寺
サイト名 京都を歩くアルバム
タグ お寺
投稿日時 2021-02-26 14:21:49

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