これは、大阪府八尾市の玉祖神社です。前回、山口県防府市の神社を紹介しました。今回の玉祖神社は、その防府市の『周防国一宮・玉祖神社』から、西暦710年（和同3年）に大阪へと勧請されました。つまり防府市の玉祖神社から、はるばる来られた神様を祭るのが、八尾市の玉祖神社なのです。玉祖命は…… more 、勾玉や管玉をつくる人々の祖先神で、三種の神器の一つ、八坂瓊曲玉（やさかにのまがたま）をつくった神様と言われています。ただし、八尾の玉祖神社のホームページによれば、神社の創建自体は垂仁天皇の時代とされます。沙本毘古の乱のとき、兵に付ける勾玉をここで作ったというのです。そして約四百年後の和銅三年（七一〇年）、祖先の玉祖命をお祀りすることになり、社殿を創建し、旧暦の九月十日に周防国（山口県防府市大崎）の玉祖神社から御分霊を勧請しましたと記されています。　　☆境内の紹介です。これは、1949年（昭和24年）に大阪府の天然記念物に指定された大楠です。何とも不思議な立石を抱え込んでいます。陽石なのでしょうか？長い年月が作り出した奇観ですね。これ以外にも、磐座らしき岩がいくつかあります。こんなイケメンのニワトリ？が、コケコッコーと鳴いていました。なるほど、天の岩戸神話に登場する「常世の長鳴鶏」ですね。そういえば、防府の玉祖神社は、天然記念物の黒柏鶏発祥の地ともいわれます。これは本殿。さて、境内の奥には、こんな滝がありました。よく見ると、横倒しになった木の幹に、なんだか白くて細長いものが乗っています。説明書きを見ると・・・・なんとこれは、白い龍なのです(@_@)藤の蔓などで作ったのでしょうか？しかも、この奥の山中に、この五倍の大きさの白龍が鎮座しているのです。15ｍ、いや、20ｍ近い長さかもしれません。しかも大岩の上に。想像すると、まさに神秘の光景です。そこへ行く道はどこにあるのか、社務所におられた、年配の女性に聞きました。すると・・・昔はお祭りをしていたけど、私がここに来た時にはもうしてなかった。私自身は行ったことがない。獣道はあったらしいが、今では獣さえ通れなくなっていると思う。というお話でした。推測ですが、昭和の時代には獣道とはいえ山道はあって、祭祀が行われていたようです。参拝する崇敬者も結構おられたのでしょうね。しかし時代が移り、人が通らなくなると、10年もすればジャングル状態になります。とりわけ風雨や地震などの自然災害が多い昨今、もはや到達不可能なのでしょう。吉村貞司さんの『原初の太陽神と固有歴（ロツコウブックス）』には、玉祖神社周辺に関するこんな記述があります。大日本地名辞書には人類学会雑誌に掲載された、重大な資料をのせている。　高安郡神立大久保の二村多くの塚穴あり。坪井氏曰う、ここには塚の崩れ方のさまざまある中には、ヨーロッパにある純粋のドルメンと同じ形に変じたるものもありて、はなはだおもしろし。予は曽て駿河駿東郡土狩村にも類似の者を見たりしが、ここ程に順序が揃い居るものはあらざりき。吉村貞司さんは、「ここに主張されたドルメン説が果して、学会に承認されたかどうかはわからない」と書いておられますが、まちがいなく承認はされていないと思います。さらに明治以前からつづく墓荒らし？や乱掘で、その考古学的検証も無理のようです。しかし、現在でも人の行かない生駒山の深い山中には、謎の遺跡がまだ残っていたとして、不思議はありません。ひょっとすると、玉祖神社の背後の山中にも、その一群がまだひっそり眠っているとしたら・・これは、頂上部スカイライン沿いの三間石山巨石遺構。玉祖神社の背後、もはや誰もたどり着けない場所にある、巨石とその上の巨大な白龍。防府市には、謎めいた巨石文化がありました。（そんなオタクっぽいことを言っているのは私だけかもしれませんが）ひょっとすると生駒山の中にも、同じような知れらざる古代信仰文化がまだ存在するのでしょうか。残念ながら巨大な白龍を含めて、これら神秘の光景に、もはや出会うのは困難なようです。ほとんど取材もできない状況ですが、三つクリックしていただくと元気が出ますので、よろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

玉祖神社と謎の龍神