藩祖柳沢吉保の事（2021.8.11）＜コース＞　近鉄は日中15分間隔で運転【往路】東梅田 → 谷町九丁目 → 上本町 → (近鉄奈良線) → 大和西大寺 → (近鉄橿原線) → 筒井筒井 → 徒歩5分 → 本門寺 → 筒井 → (近鉄橿原線) → 近鉄郡山 → 徒歩10分 → …… more 源九郎稲荷神社 → 徒歩3分 → 町屋物語館 → 徒歩10分 → 永慶寺 【復路】近鉄郡山 → (近鉄橿原線) → 大和西大寺 → (近鉄奈良線) → 上本町龍華山 永慶寺（黄檗宗）　柳沢家は甲斐源氏武田家の支族で武田家滅亡後は徳川家康に仕えました。吉保の父・安忠の代に舘林城主だった徳川綱吉付となりました。綱吉が将軍となった後は息子の吉保が側用人から老中、大老格へと栄進。最終的には15万石の大名に出世します。本堂西にある書院　まさに立身出世を絵にかいたような生涯ですが、ドラマ等では必ずと言って良い程、悪役に回されます。「生類憐みの令」という悪法を出した綱吉の側近という事で、悪し様に言われるのでしょうが、私の考えでは① 一介の側用人から政権筆頭にまでのし上がった。② 武勲が全くないの二点に集約されるでしょうか？武士は、どうしても華々しい戦に目が行きがちですが、元禄時代は武から文に移ろう戦のない世の中。こんな時に戦功を求めるのは酷というものでしょう。書院と藩主の位牌を祀る建屋（左）建屋玄関当たり前だが、一般は立入禁止。　主筋の武田家も甲斐で金山を開発するなど財政面でも効果を上げており、決して武辺一辺倒ではありませんでした。佐渡金山開発で名を挙げた大久保長安もその流れを汲むと言って良いでしょう。大和郡山は金魚の産地として有名ですが、これも柳沢家が奨励したもの。金が採れなければ金魚でという発想は財政家のものです。大和郡山市マンホール蓋境内に建つ金魚を詠んだ句碑　異国の話ですが、漢の劉邦が天下を取った後、部下の論功行賞を行いました。そこで勲一等とされたのは丞相を務めた蕭何でした。流石に武将からは不満の声が沸き上がりました。彼らを前に劉邦が話す様、劉邦：「お前たちは狩りを知っておるか？」武将：「勿論知っております。」劉邦：「狩りで獲物を捕らえるのは犬だが、指図するのは人間だ。お前たちの功績は言ってみれば犬の働き。一方、蕭何の働きは人間の働きだ。」このようなリーダーが不在が、柳沢吉保初め石田三成・大久保長安・田沼意次の評価が低い遠因である気がします。　柳沢家は断絶・改易されることなく明治維新に至ります。吉保が江戸に六義園を造ったのは有名ですが、彼の好学文治思考は子孫にも受け継がれ郡山藩では大名文化が栄えました。家老からは文人画家柳沢淇園(きえん)が出ています。現在も子孫の方が市内にお住まいとか。歴史上の評価も今後、見方を変える必要がありそうです。高浜虚子句碑　・秋雨や 車無ければ 歩くまで[参考書]奈良県の歴史散歩〈上〉奈良北部新品価格￥1,320から(2021/10/5 20:41時点)奈良百寺巡礼 (京阪奈新書)新品価格￥1,078から(2021/10/5 20:42時点)将軍側近 柳沢吉保?いかにして悪名は作られたか (新潮新書)新品価格￥770から(2021/10/7 22:43時点)柳沢吉保と江戸の夢　元禄ルネッサンスの開幕新品価格￥1,881から(2021/10/7 22:44時点)ランキングにポチっと応援頂ければ嬉しいです！神社・お寺巡りランキング御朱印ランキングにほんブログ村にほんブログ村 close

永慶寺　藩祖柳沢吉保の事　（奈良県大和郡山市永慶寺町）＜永慶寺 その弐＞