20日のLivedoor NEWSに、こんな記事が。 メンバーの写真も…日本にある「BTS神社」に韓国ネット上で怒りの声 日本の“BTS神社”に怒りの声続出…「何故彼らがBTSで金儲けをするのか」の声も何それ？？わけがわからんと不思議に思って調べると、静岡県下田市に「BTS神社」…… more があるそうです。観光地として人気の「伊豆ドッグリゾートBY-THE-SEA」敷地内にある神社で「BY-THE-SEA」の頭文字をとって「BTS神社」としているのだとか。しかしホームページの写真を見ると、韓国の人気グループ「BTS」人気にあやかっているのは一目瞭然。TikTokなどのSNSでは、神主さんが「BTS」の音楽に合わせて観光客と踊る映像などを見ることができます。実際に見ると、なかなかノリノリの神主さんでした。≪詳細≫参拝時間平日 10:00～18:00 （夏季）10:00～16:00 （冬季）　土日　10:00～20:00 拝観料１名 ￥2,000　お守り付きBTS神社 守屋宮司　特別ご祈祷　5,000円～（要予約）主祭神　乙姫　龍姫（騎龍観音）　七福龍神（七光神）伊豆急下田駅下車バス１５分徒歩１０分　　☆著作権や肖像権の問題以外の観点で書きます。日本の神は、八百万（やおよろず）の神と言われます。もちろん実際に八百万柱もの神がいるという事ではなく、数多くの神々の存在を総称していうものですが、一神教の神々とは根本的に違います。たとえば長野県に修那羅山の安宮神社があり、石仏・石神・木像が１，０００社あまり奉納されていることで有名です。そしてその中に「催促金神」なる神がいます。（逆風に抗してブログ様より）貸した金が返ってくるように神に催促しているのでしょう。文字だけですが、竹内力の似顔絵でも彫っておけば、有名になるでしょうに(^_-)いずれにせよ、八百万ならではの現世利益神ですね。もはや何でもアリ。これが日本の多神教なら、BTS神社があってもいいのかもしれません。また、天神さんの菅原道真のように、日本では実在した人間を神として祭ることもよくあります。（北野天満宮）あるいは、かつての天皇や、出雲大社・諏訪大社のように、事実上の生き神とされる存在もあります。ということは、BTS神社は日本の伝統信仰に合致しているのでしょうか？いやいや、そんなことはないですよね。歴史的伝統をもとにした本人の承諾や納得なしに、生きている人間を神として祀り上げることはあり得ません。日本ではかつて実在した人間を神として祭ることがあると言っても、その多くは死後に怨霊が転じて、そのパワーが信仰に繋がったものです。　☆ふと感じたのですが、韓国の宗教事情って、よく知っている日本人はわずかですよね。なかなか日本人には理解しにくいようです。しかし、このグラフをご覧ください。（金沢大学ホームページより）金沢大学，ダブリン大学，鳥取大学，岡山理科大学，富山県埋蔵文化財センターなどの共同研究で，縄文人・弥生人・古墳時代人のパレオゲノミクス解析で分かったグラフです。これによると、古墳時代に東アジアの集団が日本列島に渡来して混血していったことで、現在の日本人は成立したようです。弥生時代の人間が進歩しただけではないのですね。例えば秦氏などの集団が渡来したのも、そのころなのでしょうか？いずれにしろ、この事実から見れば東アジアの宗教と日本の神道は、今まで思われていた以上に似ているはず。というわけで、韓国と日本の宗教について、ちょっとだけ考えてみました。　☆CIAのザ・ワールド・ファクトブックに記された2010年の調査の数値によると、韓国の宗教は 無宗教が43.3%、キリスト教が31.6% 、仏教が24.2%なのだとか。しかし数字に表れない、複雑な様相があることは、よく知られています。2022年1月28日、韓国・ニュース1は、「全国のシャーマンが『政府に不当な扱いを受けている』と訴え、旧正月（今年は2月1日）連休後に汝矣島（ヨイド）で実力行使を行うと予告した」と伝えました。記事では、こう書かれています。「コンジン法師」と呼ばれるシャーマンが最大野党「国民の力」選挙対策本部の顧問として活動し、尹錫悦（ユン・ソギョル）大統領候補夫妻が同法師に依存しているとの疑惑が浮上している。そうした中、巫教団体「敬天神明会」の関係者が「コンジン法師のせいで、全てのシャーマンが批判を受けるのは穏当ではない」と主張。コンジン法師は同団体とは無関係の人間だが、巫教全体のことのように扱われ、苦情が殺到していると訴え、「集団行動に出ることを検討している」と述べたという。「集団行動」の方法については、全国からシャーマンとその関係者が集まれば、200万人になるだろうとした。シャーマンとその関係者が200万人というのは、かなり誇張があるにしろ日本人には理解できないすごい数字です。日本で言えば、恐山のイタコさんたちがそれに近い存在なのでしょうね。（恐山）一部だけ共通項があるものの、現在の実態はかなり違うようです。下は、韓国の大統領官邸である青瓦台（청와대）です。日本で言えば、背後の山は典型的な神体山。麓に神社社殿、頂上に磐座があるパターンでしょうか。写真の山は北岳山と呼ばれ、高麗粛宗の時には南京の宮殿があった場所です。朝鮮時代に入ってから北岳山は白岳山とも呼ばれましたが、白岳山神を祀る祠があったためなのだとか。白岳（白嶽）というのは韓国に近い対馬にいくつもあります。飯盛山もその仲間でしょう。なお北岳山は平和な山に見えますが、大統領府があるため山全体が要塞化されています。山全域にわたって防御施設が充分に敷かれているのはもちろん、最新対空ミサイルであるパトリオットPAC-2やPAC-3（弾道ミサイル迎撃用）が配置されているそうです。　☆下は、済州島の神話を伝える遺跡、サンソンヒョル（三姓穴）です。高氏、梁氏、夫氏という済州を代表する姓の三神人が、それぞれ地面の穴から出てきたという不思議な伝説を伝える遺跡です。神武東征神話の中で、神武天皇が吉野周辺で出会う人々が、『日本書紀』には「井戸の中から出てきた」と書かれます。天皇が「お前は何者か」と質問すると、「手前は国つ神で、名は井光(いひか)といいます」と答え、吉野の首部の先祖であると。これは井光地区の守護神たる井光神社と、奥の院の磐座です。あるいはここらに共通性があるのかもしれませんが、やはり共通項はごく一部のような気がします。　☆私はかつて済州島で巨石探訪をしましたが、日本なら必ず祠や石仏が置かれている場所に何もないのが、なんだか新鮮かつ奇異でした。釜山からソウルへむかう列車の中からは、丘の上に巨石があるのが見えても、当然ながら神社仏閣に類する祭祀施設はありません。日本で典型的な神体山の概念は、ほぼないというのが実感でした。済州島の海岸には、海沿いに洞窟がいくつか見えた場所がありました。あれは弁天とか龍蛇信仰の洞窟かなと期待して、日本語の分かる人にきくと、戦時中に日本海軍が掘った軍事施設だとか。聞くべきではなかったと、微妙な気持ちになりました。全くの素人考えですが、一部の共通点はあるものの、やはり日本と韓国の宗教はかなり異なっている気がします。最後に・・・・日本初のW杯を控えた平成13年（2001年）、当時の天皇陛下が私自身としては、桓武天皇(第50代)の生母が百済の武寧王の子孫であると、続日本紀に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています。と、かなり踏み込んだ発言をされました。いわゆる「ゆかり発言」ですね。「日王が秘められた事実を暴露」などと喜ぶ一部韓国マスコミの筋違いな報道には正直あきれましたが、日本でも「天皇自身の口からこんなことを言わせた宮内庁の責任は重大」などという、遠回しに天皇批判を行う右翼的な言論人も多かったようです。はっきり言って、日韓の仲が険悪な方がメリットがある、利益が上がる人たちが、どちらの国にもいるのでしょう。かつて「週刊現代」は、米のシンクタンク、カーネギー・カウンシルの上級研究員、デビン・スチュワート氏の見解を載せています。「日韓を見ていて非常に悲しいのは、それぞれのリーダーが歴史的な問題を利用して愛国心をかきたて、国内問題から目をそらさせていることです。一部のメディアもまた、これに加担して人々が喜ぶ記事を書こうとしている。お互いに、そんな記事で国民の偏見を助長しているのです。これは極めて悪いスパイラルだと言わざるを得ない。」欧米では、「韓国はたしかに無理を言っているが、日本も日本だ」的な見方が結構あるのだとか。BTS神社の騒動が、日韓両国の離反を煽る勢力や、危険な周辺国の勢力に利用されないことを祈るばかりです。近未来、自然の大災害で国力が弱った日本が、ウクライナのようにならないという保証はありません。日韓関係の微妙なネタはクリックも少ない気がしますが、なにとぞよろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

BTS神社騒動と日韓の宗教を考える