淡路島は不思議な島です。なぜかというと、日本神話上では、イザナギ神とイザナミ神が最初に作った国土が、おのころ島と淡路島なのです。このような記紀神話と淡路島の深いつながりの謎は、やはり現地にヒントがあるのではと思っています。　☆さてその淡路島には、何とも不思議で、何とも物悲しい雰囲…… more 気の神社があります。いや正確に言うと、何とも不思議で何とも物悲しい、かつては神社だった廃跡がありました。それは、洲本市安乎町平安浦の岩戸神社廃跡です。ほとんど知られることのない、いわば廃墟の神社だったのです。入り口を振り返ると・・・ここには、物悲しい竜神の伝説もありました。この岩戸神社は以前、龍が神様を守っていた。その龍が留守をしている間に地元の人達が神様を安乎八幡神社へ移動した。そうとは知らずに戻ってきた龍は、いつか神様が戻ってくるはずと信じて、今も神様のいなくなった祠で待っている。しかしそれを知った地元の人達は、神輿祭りの時には、ここへ立ち寄って神様と合わせてあげている。なんだか龍が気の毒です。ただ、お供え物が新しいことが救いでした。それにしても、なぜ神社が廃されたのでしょう。事情をよくご存じの、安乎八幡神社のご神職様にお聞きしたところ、「戦後、岩戸神社を守る人が減ったためですよ。」というお答えが返ってきました。過疎化による氏子の減少なのでしょうか。　　☆『岩戸神社の洞窟・朽ち果てた祠と龍の悲しみ2018/06/05』という記事で、初めてこのお社跡を紹介しました。それから三年後、記事の記憶も薄れていたころに、新たなコメントをいただきました。この度、こちらにずっと残っていた龍神様が神様になられて新しく新装いたしました。お暇でしたらまたお越しくださいませ。2021/05/26(17:35) R URLR様という方が、神社の新装をお知らせくださったのです。岩戸神社の関係者の方なのでしょう。しかし調べて見ても、新装された神社のブログ記事などは見かけませんでした。コロナ下で遠征が困難になったこともあり、何となくそのままに・・・。ところが最近、あちこちに新装された神社の画像が出ていることに気がつきました。名前も変わって、安乎岩戸信龍神社（あいがいわとしんりゅうじんじゃ）。（株式会社さくら様　公式インスタよりお借りしました）いやもう、あの物悲しい雰囲気はありません。確実に「昇り龍」じゃないですか。龍神様、よかったですね。もはや超絶パワースポット(^^♪　☆洞窟の奥から見ると、広々とした美しい水面・・・このパターンは、琵琶湖畔の龍神聖地、藤ヶ崎龍神も同じです。何か深い理由があるように思います。下が、藤ヶ崎龍神洞窟前の境内から見る琵琶湖です。そしてこちらは、岩戸信龍神社の奥から見る大阪湾。　　☆いずれにせよ、日本におけるもっとも伝統的で基層的な信仰文化・龍神文化が、由緒ある淡路島であらたに復活したことは、大変素晴らしいことだと思います。しかし建て替えには、いろいろな困難もあったはず。関係者の皆様、氏子の皆様、ほんとうにご苦労様でした。にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

岩戸神社と安乎岩戸信龍神社