兵庫県丹波篠山市本郷に、梅田春日神社が鎮座しています。境内周辺は高台で、下界には五月らしい鯉幟が泳いでいました。祭神は、八意思兼神　事代主神　紀貫之神。紀貫之といえば、平安時代の歌人で、三十六歌仙のひとりですね。『袋草紙』などでは、貫之の詠んだ歌の力によって幸運がもたらされたとい…… more う「歌徳説話」も数多く伝わっているそうで、祭神として祀られるのにも納得です。これは、文化庁の有形文化財として登録されている、見事な本殿です。さてこの本殿横には、不思議な立石がありました。何の説明もありませんが、丁重に祀られています。いったい、何の神様なのでしょう？実は、全国あちこちの神社境内に、由緒も名前も不明な立石が祭られています。とりわけ不思議なのは、兵庫県西脇市の石上神社です。説明板にも書かれているように、ここは巨大な磐座を祭っています。ところがよく見ると、ご神体であるはずの巨岩の前に、小さな立石があるのです。本殿と磐座の間という、最も神聖な位置にあるのですから、重要な意味があるはず。しかしこの立石のことは何も説明が書かれていません。注意して見れば、このような意味不明の不思議な立石は、実に沢山あるのです。考えうる可能性のひとつは、それぞれ現在の神が鎮座する前の、より古い祭神を祭る磐座・石神だというものでしょう。邪険に扱うと祟りが発生しそうで、誰も手が付けられずに、境内に置いてあるという推論です。事実、梅田春日神社では、紀貫之ノ守護にして元天田郡細見庄中出村にあったのを、仁安元年(1166年）其の神体をこの地に遷し祭るという由緒が伝えられています。引っ越し前の仁安元年以前には、この地に何もなかったか、それとも別のローカルな神が祭られていたか、そのどちらかでしょう。もし古くからの立石であれば、ひょっとして縄文時代から続く石神信仰だったりして(^^♪三つクリックしていただくと、ネタ探しの元気が出ます。よろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

梅田春日神社（本郷）・紀貫之を祭る美しい本殿と謎の立石