伏見稲荷大社といえば、赤い鳥居がシンボルですよね。でも伏見稲荷大社は、創建当時からこんな姿があったわけではありません。ホームページにはこう記されています。稲荷信仰の原点が、稲荷山であります。当社の御祭神である稲荷大神様がこのお山に御鎮座されたのは、奈良時代の和銅4年（711）2月…… more 初午の日のこと。そして鳥居については、Q＆Aにこう記されます。問いなぜ「お稲荷さん」には鳥居がいっぱいあるの？答え願い事が「通る」或いは「通った」御礼の意味から、鳥居を感謝のしるしとして奉納することが江戸時代以降に広がった結果です。つまり江戸時代以前には、鳥居がぎっしりという光景はなかったことになります。稲荷信仰が始まってから千年間、赤い鳥居に埋め尽くされた現在の光景はなかったのです。では、鳥居がなかったころの、伏見稲荷の原風景・原信仰は何だったのでしょうか？　　☆その信仰は稲荷山の三つの峰を神そのものとして崇拝したことを源流とする。初め農耕の神として祀られ、のちに殖産興業の性格が加わって衆庶の篤い信仰を受けた。神が稲荷山に降り立ったという縁起から、2月の初午の日は古来より多くの参拝者で賑わう。・・・こうウィキペディアに書かれるように、背後の稲荷山に対する神体山信仰、山岳信仰が第一の原点です。そして次は、第二の原点。それは「水」だと思います。下は、境内の諸社の中でも非常に強い力を持つ神様と言われる熊鷹社（くまたかしゃ）です。ここは、「新池」または「こだま池」と呼ばれる池のほとりにあります。さらにこれは、滝行場です。意外に知られていませんが、伏見稲荷の滝行場はいろいろな場所にあり、今でも多くの方が滝行をされています。淋しげに荒れ果てた行場もあれば、盛んに滝行が行われているところもあります。そして三つめの原点。「水」の次は、「岩」に関わる信仰でしょう。これは、謡曲の題材にもなった、御劔社（みつるぎしゃ）・長者社）。神聖とされる劔石（つるぎいし）は、別名「雷石」と呼ばれている約3メートルもの大きな石です。そのほかにもいろいろありました。　　☆さて、本日新たに紹介するのは、京都府の京丹波町須知清水に鎮座する、導観稲荷神社（どうかんいなりじんじゃ）です。実はこのお社、伏見稲荷大社と共通点がいろいろあったのです。まずは、御神木と泉。外からは分かりにくいのですが、木の根元には、豊富な泉がこんこんと湧き出ています。さらに手水にも、水が大量に流れ出ていました。伏見稲荷で「水」の次に重要なのは、「岩」でした。導観稲荷神社の境内には、いくつもの立石があったのです。たとえばこれです。さて導観稲荷神社の由緒では、元々は現在の場所よりはるかに高いところにあったが、弘化年代（1844～1848）に現在の場所へ移改築され、さらに大正9年に大整備されたと伝えます。つまり、伏見稲荷大社と同じで、背後の山が重要なのです。元の社地には奥の院が残っているそうなので、登ってみる事にしました。　　大きな露岩が目立ち始めると、二つの岩が門のように位置する斜面がありました。門のような岩がある所には、その先に何かがあります。期待して上ると、そこは長大な露岩帯であり、祠がありました。磐座と呼ぶべきなのでしょう、登るほどに謎めいた岩が目立ってきます。ただし、伏見稲荷のような、見上げるほどの岩はまだありません。奥の院まで登れば、そこにはどんな光景が待っているのでしょう。・・・実はそこに、衝撃の光景があったのです。　　つづく四苦八苦のネタ探し、三つクリックしていただくと元気が出ますので、よろしくお願いいたします(^_^)/~にほんブログ村神社・仏閣ランキング close

伏見稲荷大社と導観稲荷神社