－随心院－・京都市山科区小野御霊町３５・京都市営地下鉄東西線「小野」駅から徒歩５分京情緒が豊かなお寺に行きたくなり帰省の折に随心院に参拝しました。ここは山科区の旧奈良街道沿いにある小野小町ゆかりの寺院です。随心院の始まりは平安時代中頃の一条天皇の御代に遡ります。古くは牛皮山曼荼羅…… more 寺と称されました。やがて子院として随心院が開かれ、鎌倉期に門跡の宣旨を賜ります。その品位と格式は、九条家、二条家の庇護により受け継がれてきました。境内を巡ると、寝殿造の本堂が瑞々しい新緑に優美な姿を見せています。本堂の隣にある「能の間」には華やかな襖絵がありました。ここにいるとまるで平安朝の雅な世界の中にいるようにも思えてきます。随心院の辺りは、古来、小野の里と呼ばれました。小野小町は小野篁の孫で、出羽国司を務めた良実の娘だったともいわれます。平安時代の初め頃、小町は仁明天皇が東宮の頃からお側に仕えました。感艶優美で詠歌の妙を得た小町は帝の寵愛を一身に受けたといいます。帝が崩御し宮仕えをやめた小町はこの地で余生を送ったと伝わります。当地にまつわる深草少将百夜通（ももよがよい）の言い伝えも有名です。小町を慕って雨の夜も雪の夜もここに通いつづけた九十九日目の夜。降る雪と発病により最後の一夜を前に世を去った深草少将の伝説です。花の色はうつりにけりないたずらに・・子供の頃に百人一首で遊んだときから親しんだ有名な小町の歌です。その美しい詩と流れるような旋律が印象深く耳に残ります。美しいものも儚く、その儚さがまた美しさを際立たせるのかもしれません。 人気ブログランキングへ close

［京都市山科区］随心院