誉田八幡宮　誉田八幡宮(こんだはちまんぐう)は大阪府羽曳野市にある神社で、主祭神は応神天皇ですぐ北隣には仁徳天皇陵(大仙陵古墳)に次ぐ全国第２位の規模を誇る巨大古墳、応神天皇陵(誉田御廟山古墳)があります。この辺りは大和国から河内国に流れ込んだ大和川と南河内から流れてきた石川の合…… more 流点の程近くにある古代からの交通の要衝で歴史の舞台にも度々登場してきます。そんな場所に鎮座する当社は古墳時代から奈良、平安、鎌倉、室町、戦国、江戸といった各時代の有名人もかかわった歴史ある神社です。歴史　社伝によると、第２９代欽明天皇が応神天皇陵前に神廟を設置した欽明天皇２０年(５５９年)の創建としており、永承６年(１０５１年)後冷泉天皇の行幸の際に南へ１町(約１０９ｍ)離れた現在地に遷座されました。　主祭神である第１５代応神天皇の諱(いみな)は誉田別命(ほんだわけのみこと)といわれ、当社の名だけでなくこの辺りの地名(羽曳野市誉田)として現在も残っています。また、応神天皇は清和源氏や桓武平氏をはじめとする全国の武士に武運の神として崇敬された八幡神とされることから当社は最古の八幡宮とされています。八幡神は源氏の氏神でもあるので源氏姓を名乗る歴代将軍の信仰も受けました。奈良時代には行基により神宮寺(神社に付属する仏教寺院)である長野山護国寺も創建されました。南北朝時代から戦国時代にかけては別当職の誉田三河入道一族によって当社は保護されていましたが、後に河内守護である畠山氏の内輪争いにより社殿や伽藍を焼失しました。さらに、織田信長が河内国を支配すると社領をすべて奪われました。　信長亡き後、豊臣秀吉は社領２００石を寄進し社殿を再建しましたが天正１４年(１５８６年)に再び焼失しました。豊臣秀頼は片桐且元を普請奉行に任じ社殿再建に乗り出しましたが、拝殿建築中の慶長２０年(１６１５年)の大坂夏の陣により豊臣氏が滅亡し建物内部は未完成のままとなりました。夏の陣の際にはこの辺りで真田信繁(幸村)や伊達政宗らが戦った道明寺・誉田合戦が起こりました。　その後、江戸幕府も社領の２００石を安堵し社殿の改修を数度に分けて行いました。明治時代の近代社格制度においては府社に列格しています。　境内　応神天皇陵のすぐ南に位置する誉田八幡宮の拝殿は東を向いています。境内入口は当社のすぐ東を南北に走る東高野街道に面し、鳥居をくぐると綺麗に整備された参道がまっすぐ拝殿に続き、左に手水舎、南大門、絵馬堂などが並び、右手には放生池、恵比寿社、稲荷社などがあります。　この内、南大門は前述の神宮寺である長野山護国寺が明治時代の廃仏毀釈により建物の大半が取り壊された後も残されたもので、仏教寺院の建築物から神仏習合の雰囲気を感じられます。　拝殿屋根の三ツ葉葵紋豊臣家による社殿の再建が八割方進んだところで放置された後、徳川家によって仕上げられたので屋根などに三ツ葉葵の紋が付けられているのが見られます。恵比寿社(えびすしゃ)神馬(しんめ)姫待稲荷社(ひめまついなりしゃ)放生池には亀や鴨がいます。誉田林古戦場址には六文銭の旗が。国宝や重要文化財　誉田八幡宮の国宝として鎌倉時代に源頼朝が寄進したと伝えられる神輿、塵地螺鈿金銅装神輿(ちりじらでんこんどうそうみこし)と江戸時代に応神天皇陵陪塚丸山古墳から発掘された古墳時代のものとされる金銅透彫鞍金具があります。さらに重要文化財としては鎌倉時代から室町時代の武具や巻物などもあります。秋季大祭には神輿が応神陵(左)へ渡ります。アクセス　公共交通機関では近鉄南大阪線(長野線)古市駅下車。駅の階段を下りて右(西)に向かい国道１７０号線(いわゆる旧道)に出ると右折します。近鉄線を右に見て並行する形で白鳥北交差点を通過。最初の信号に「誉田八幡宮」の看板があるので左折すると南大門が正面に。そこで曲がらずもう一つ先の信号(灯篭と看板あり)を左に入って１００ｍちょっと進むと鳥居のある正門が左手に見えます。　車の場合は大阪市内や堺、大阪南部方面からは国道１７０号線(新道・いわゆる外環)又は府道３１号線を使い野中東交差点→国道１７０号線の新道(外環)と旧道の交わる白鳥北交差点を目指すと分かりやすいです。白鳥北交差点を左折(北東方向)し「誉田八幡宮」の看板のある一つ目の信号を曲がらず、灯篭と看板のある二つ目の信号を左に入り１００ｍちょっとで左に正門があり、鳥居の手前が駐車場(無料)となっています。　国道１７０号線の旧道を使う場合、富田林方面からは白鳥北交差点を直進し、鳥居と看板の交差点を左折。柏原、土師ノ里方面からは西名阪道の下をくぐり、鳥居と看板の交差点を右折してください。 close

誉田八幡宮(羽曳野市)　・応神天皇陵に隣接する神社